激しいDV、勃起薬を服用して毎日性交渉…
「同棲を始めてすぐ、激しいDVが始まりました。気に入らないことがあると私をお風呂場まで引きずっていって冷たいシャワーをかけたり、お風呂に一緒に入ってるときにお湯を張った浴槽に頭を沈められたりしたこともありました。『お前は浮気してるんだ、このバカ女が』と言って傘でつついたり、プラスチックの板を輪ゴムで止めた“つねり器”で腕を強くつねられたりもしました。死ぬんじゃないかと思ったこともあります」
A子さんの手首や腕には、今も暴行の跡が生々しく残っている。性行為への執着も異常だった。
「毎日、体を求められました。行為中に叩かれたり、ひどい言葉で罵ってくることもあった。ある朝、私の体調が悪くて寝込んでいたことがあるんです。そんな時にも『ヤるぞ』と。こっちが疲れていても『寝ててもいいから』と覆いかぶさってくることもありました。
伊沢先生のパソコン台の椅子の後ろには勃起薬がたくさんあったんです。レビトラとシルデナフィル。特にレビトラは即効性があるので、頻繁に飲んでいました。性行為をしている動画を撮るためにわざわざ三脚を買ってビデオカメラで撮影もしていましたね。下着をよく買ってくれましたがTバックばっかりで……」
相手の体調に構うことなく、勃起薬を毎日のように服用して性交渉を行う。伊沢容疑者は「性依存症」とも言える状態だったようだ。
DV後には態度が豹変「俺のばかばかばか!」
「でも優しいときもあるんです。伊沢先生は私に手をあげた後は『ごめんね、大切にするから本当に』と泣きそうな顔で謝罪をするんです。『なんでこんなことやっちゃったんだろ、俺のばかばかばか!』と自分の拳を叩いたりしてもいました。
彼は優しいときと怖いときが半々くらい。親に殴られたこともなかったし、DVは本当に怖かった。携帯なんて4回も壊されました。あの頃の私は、いつも伊沢の機嫌を窺って暮らしていました」
そう吐露するなか、A子さんの息が上がり始めた。呼吸が「はっ、はっ、はっ」と細切れになると、隣に座る父親が、いつものことといった様子でA子さんの背中をさすった。そしてこう言葉を継いだ。
「DVについて、A子は俺らにはしばらく黙っていました。警察沙汰もあったけど、それでも『伊沢のことが好きだから』と言ってA子が出ていったから、俺らも止めるに止められなかった。妻が『先生、どうかよろしくお願いします』というと、伊沢も最初は『わかりました』という感じだったんです」