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3度目の正直で巨額契約は?

 大谷は来季終了後にFAとなる。打者をこなしながら投手として中4日で投げれば、年俸はさらに高騰することは必至だ。既に年俸調停の権利を得る来季は3500万ドル(約48億円)ほど、さらにFAになれば年俸5000万ドル(約69億円)の複数年という巨額契約が取り沙汰されている。

 また、今季のトレード期間中には、10球団以上がエンゼルスに大谷に触手を伸ばしたとされる。前出の代理人が続ける。

「投手としては中6日の登板間隔が必要な中でも引く手あまたであることがはっきりした。中5日でも“商品価値”は上がるが、中4日でいけるとなれば、それこそ全30球団で羨望の的となる。エンゼルスはFA前に契約延長にこぎ着けようとするだろうが、大谷サイドが応じるかは不透明。もっと二刀流の価値を高めてFAになった方が好条件が引き出せるからだ」

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打者としても今季は既に27本のホームランを放っている ©文藝春秋

 大谷は2017年オフ、日本ハムからのメジャー挑戦時に200億円超の価値がある選手と言われながらも、労使協定の年齢制限のため年俸は3年目まで最低保障の5000~6000万円程度に抑制された。年俸調停の権利を初取得した20年オフは、直前のシーズンの低調な成績(0勝1敗、7本塁打=シーズンはコロナ禍で60試合制に短縮)などから2年総額850万ドル(約9億円、当時のレート)にとどまった。

「来季、ツーシームを駆使し、打者との二刀流で中4日でローテを回るようなことになれば、大谷の価値はピークに達する。これまでの2度のエンゼルスとの契約はタイミングに恵まれていなかったが、今度こそ最高の状態でFA市場に出ていく。単年での史上最高年俸になることは間違いない。あとは総額でも史上最高となるかという次元の契約になる」(同前)

 エンゼルスは今季を含め、大谷の二刀流が完成に近づけば近づくほど、残留の望みが薄くなるというジレンマに直面するのかもしれない。