「早く山梨ナンバーに変えたい」
しかし7月に事件を起こしていたと聞くと、思い出したように話をつづけた。
「"蒼井さん"の家は車が2台あって、1台はベンツの白のステーションワゴン、もう1台はミニ。男性の方が乗っていたベンツは千葉ナンバーで、『他県ナンバーだと警察に止められるから早く山梨ナンバーに変えたい』と言って実際に変えていました。『もうすぐ籍を入れようと思ってるんですよ』とも話していましたが、その後逮捕されるのがわかっていたとしたら、一体どんなつもりだったんでしょう……。最後に会ったのは(9月)21日で、『仕事で千葉に行ってくる』と言って出かけていきましたが、逮捕されたと聞いて驚きました」(同前)
新居は最寄り駅から徒歩10分程度の2階建ての一軒家で、家賃相場は10万円前後だという。
手記では仮釈放されないことに不満を表明していたが
二階堂容疑者は、2016年の出所直前に獄中から月刊誌「創」の2016年8月号で手記を発表している。手記では自身が受けた更生プログラムやキリスト教との出会い、うつ病とリストカット、そして被害女性への謝罪などを綴っているが、その中に仮釈放を許可されなかったことについて触れた一節がある。
《かすかに漏れ聞こえてきたところによると、結局は「有名人だから」とのことらしい。(私がそれに該当するかは別として。)
なるほど、「有名人」が出所後再犯で捕まると大きく報道されるのだろう。そして例により「なぜあいつを仮釈放にしたんだ」式のバッシングは役所にも向けられる。審査担当者の人事評価にも響くのかもしれない》
しかし結果的には、二階堂容疑者の仮釈放を許可しなかった審査担当者は正しかったと言わざるをえない事態となった。
二階堂容疑者には職業があり、結婚を考える相手がいて、ベンツに乗る程度には経済的な余裕もあった。それでも犯罪を犯してしまうとすれば、一体どんな更生の可能性が残されているのだろうか。