1ページ目から読む
2/3ページ目
「講談社を認めるなら辞める」発言に一同驚き
なぜ、講談社は辞退することになったのか。
当時、組織委員会会長だった森氏が取材に応じたのは、2020年初春のこと。森氏は「講談社だけは絶対、私は相容れないんですよ」とし、講談社への不満をひとしきり述べたうえで、以下のように語っていた(音声は「週刊文春」 電子版↑で公開)。
「私がこの間、組織委員会になってから、ある会社が契約のアレをしたいと言うので、何をやるのかと思ったら、相手が講談社だった。私は『絶対認めない』と言った。何かって、『俺はこんなものを認めるなら辞めようと思う』と言ったら、みんなビックリして」
その結果、どうなったか。森氏はこう続けた。
「講談社をやめて、別の出版社を連れてきたけどね」
最終的に講談社は辞退し、2019年4月、KADOKAWAが出版社枠の大会スポンサーに選定された。
各出版社の回答は
元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士は、次のように指摘する。
「森氏に金銭が渡っていなくても、高橋容疑者がKADOKAWAから賄賂を受け取っていることを分かった上で、講談社にスポンサー契約を辞退するよう迫っていた場合、収賄の共犯になる可能性があります。恣意的な思惑で辞退を強く迫った場合は、業務妨害罪に抵触しかねません。いずれにしても、みなし公務員である組織委会長には、極めて高い公平性、公益性が求められます」
講談社広報室は以下のように回答した。