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ファンが待ち望むのは右の和製大砲

 さて、ここからは2018年シーズンへ、いやこれから楽天イーグルスが常勝軍団になるための話をしようではないか。日本人打者を見ても左の中距離バッターが多く、やはり山﨑武司さん以来の右の和製大砲をファンは待ち望んでいる。

 そこで昨秋のドラフト会議で獲得した2位・岩見雅紀選手(慶応義塾大学)と5位の田中耀飛選手(兵庫ブルーサンダーズ)に注目したい。田中選手はあの元阪神タイガースの井川慶投手がプロで見てみたい選手と一押しする。独立リーグでは打率は4割を超えホームランとの二冠王に輝いただけではなく、プロとの練習試合でもホームランを量産しメジャー球団からも声をかけてもらえるくらいスケールはデカい。まだまだ荒削りだが将来的に面白い。

ドラフト2位で指名された慶大の岩見雅紀

 そして岩見選手といえば東京六大学リーグ歴代3位の21本塁打を放った訳だが、23本で1位の高橋由伸さんや22本で2位の田淵幸一さんは、いずれも1年生春からレギュラーで出場しての記録。3年春から本格的にレギュラーをつかんだ彼の21本がどれだけ凄いかわかる。その証拠に最終学年では史上初5試合連続弾や、12本塁打という年間最多記録も樹立。しかも最後の秋はレフトに3本、ライトに3本、センターに1本と広角に打ち分け、決してパワーだけではないところも見せつけた。さらに187センチ110キロと外国人顔負けの体格なのだが、キレを出すためになんと食事制限しているというのだ。

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 未来のアマダー?(笑)

 なんとも頼もしいではないか!

 楽天外野陣は仮にペゲーロ選手がDHに入ろうが、島内、岡島、オコエ、聖澤、田中和……ライバルは沢山いる。ルーキーの彼らが、もしレギュラーをとるような事があれば、昨シーズン以上の結果も夢ではない。今年はイヌ年、鷹の上を優雅に飛ぶイヌワシの姿を夢見て!

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