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大根監督、2017年でいちばん面白かった映画・テレビを教えてください!

大根仁さんに聞いてみた。

2018/01/07
note

Q 休日は家でテレビを見るしかない私です

 休日は家でDVDかテレビを見るしかないわたしに、楽しみを与えてください。2017年、大根監督が一番おもしろいと思った映画、もしくはテレビ作品はなんでしょうか? (45歳・女性・事務)

A 中毒性があるやつをご紹介しましょう

 えっと、これは真面目に答えた方がよいのかな? でもこれ、仕事柄よく聞かれる質問なんだけど、ぶっちゃけてしまえば「知らねえよ!っていうか、お前のこと知らねえし!!」なんですよねえ。まあでも無理やり答えるとしたら、せっかく時間があるなら、長い時間をかけて観られる連続モノがよいのではないでしょうか。今は各テレビ局、配信システムが整っているので、見逃した話題の連ドラを観るもよし、過去の名作を観るもよしですが、個人的にオススメしたいのはNHKのオンデマンドですかね。朝ドラや大河ドラマはもちろんですが、ドラマ以外にもNHKならではの珠玉のドキュメンタリー番組などが「これでもか!!」とばかりにラインナップされていて、一回ハマると中々抜け出せないほどの中毒性があります。

 オレが今、どハマりしているのは「カラーで再現する」シリーズなんですが、これは名作『日本 映像の20世紀』シリーズから派生した、とんでもない時間と手間がかかったドキュメンタリーで、観ていて飽きないどころか、これを観ながら酒を飲むのが、何よりの楽しみになっているほどです。すいません“45歳・女性・事務”の情報だけでオレが答えられるのは、これくらいですかねえ。

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 個人的に2017年のベスト映画は『ベイビー・ドライバー』、ベストテレビ番組は『ゴリパラ見聞録』でした。『ベイビー・ドライバー』に関してはあちこちで話題になったので説明は端折りますが、『ゴリパラ見聞録』は、福岡県のテレビ西日本でやっている所謂“街ブラ番組”で、ゴリけん・パラシュート部隊という東京で売れずに福岡に都落ちした中年芸人たちが【視聴者のリクエストがあった場所に行って写真を撮る】という、ユルいにもほどがあるほどユルい内容なんですが、これがなぜだか面白い! 特に番組内のレギュラー企画“一献コーナー”は、彼らが地元の居酒屋で刺身と焼酎を飲み食いしながら、酔っ払って駄弁るだけなのに、人生の悲哀を感じさせてくれるほどの深みに到達する“神回”があって、時には涙を流すこともあるほどです。DVDも出ていますので、オススメします!!

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