12月1日(日本時間2日)、日本代表はカタールW杯のグループステージ最終戦で、強豪スペインと激突。戦前の下馬評を覆し、2-1で劇的な逆転勝利をあげた。これにより、グループステージを1位で突破し、決勝トーナメントに進出。次戦、目標のベスト8を賭け、クロアチアと対戦する。
元日本代表FWで、現在はサッカー解説者として活躍する城彰二氏は、スペイン戦、そしてグループステージ全体の戦いをどう評価するのか。また、ベスト8を賭けたクロアチア戦のキーポイントをどのように分析しているのだろうか――。
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堂安は完全に日本のキープレイヤー
――スペイン戦は、ドイツ戦につづいて劇的な勝利でした。
城彰二(以下、城) いやー、スペインに勝つのは相当難しいと思っていたけど、堂安(律)の一発で一気に流れが変わりましたね。ドイツ、スペインを破っての決勝トーナメント進出は本当にすごいことだと思います。
――スペイン戦、勝因を挙げるとすればどういうところになりますか。
城 後半に入ってきた三笘(薫)と堂安をはじめ、交代選手がゲームのすべてを変えましたね。堂安が決めて同点になった瞬間から日本に勢いが増して、スペインに対して逆に圧をかけて行った。それによって田中(碧)のゴールも生まれたと思うので、改めて交代選手の重要性がクローズアップされたと思います。
――攻撃陣では、ドイツ戦、スペイン戦で2ゴールを挙げた堂安選手の活躍が目立ちますね。
城 日本は、鎌田(大地)をエースとして起用し続けたけど、全然良くなくて。久保(建英)もドイツ戦、スペイン戦と守備のシーンばかりで何もできずに前半で終わってしまった。そういう中で堂安が途中から出て、ドイツ戦、スペイン戦ともに同点ゴールで流れを変えてくれて、完全に日本のキープレイヤーになっています。
強気な発言も多いですが、それは自信の裏返しでもあるので、かなり調子がいいと思います。今、日本代表で一番ノッている選手ですね。
――堂安選手の良さは、どういう点になりますか。