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丸佳浩が“ミスター赤ヘル”と呼ばれる日 山本浩二との4つの共通点

文春野球コラム ウィンターリーグ2017

2018/01/31
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「ミスター」と呼ばれるためには

 球界にはごくわずかだけど「ミスター◯◯(チーム名、あるいはチームのシンボル) 」の称号を贈られた選手がいる。もちろん単に「ミスター」といえば長嶋茂雄だ。「ミスタータイガース」は、初代が藤村富美男であり、村山実と掛布雅之は入れるが、田淵幸一はどうするのだ、という議論になる。カープでミスターの称号を得ているのは「ミスター赤ヘル」山本浩二だけ、という意見が主流だろう。ミスターの称号は自然発生なので、定められた条件はないのだけれど、次のようなものじゃないか、と思う。

・長き(10年以上)にわたりチームの中心選手であり顔である
・中心選手としてチームを優勝に導いた経験がある
・リーグ有数の選手でオールスター、ベストナインの常連である
・所属チームが変わらない

 こう書き出してみると、1991年のカープ優勝のとき中心選手だった野村謙二郎も「ミスター赤ヘル」と呼ばれていてもよさそうな気がする。ただ1990年代は山本浩二が現役引退してからあまり年月がたっておらず、ミスター赤ヘルのハードルも高かったと思う。首位打者1回、本塁打王4回、打点王3回の実績を誇る山本浩二の記憶と比較してしまうのだ。

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 でも山本浩二の現役引退から30年以上が経過した。そろそろ2代目ミスター赤ヘルの検討を真剣にしてもいいのではないか。もし丸が、昨年と同じレベルの活躍でチームを引っ張り続けていけるのであれば、十分に資格があると思う。そしてなによりFA権を取得した後の丸の選択が重要だ。つまり、祈るような気持ちでこう思っているのだ。

「丸佳浩に2代目ミスター赤ヘルを期待しちゃダメですか」

丸佳浩は「2代目ミスター赤ヘル」になれるか ©文藝春秋

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