D氏は秋本事務所の公設第二秘書。しかし、D氏の指示は不正確ということもあり、自身の“直接指示”以外は従わなくていいと命令しているのだ。これに対し、C氏は〈若葉区以外の千葉市を回った時点で、報告致します。途中経過も都度、報告しますので、よろしくお願い致します〉と返事をしている。
これらのメールの内容は、「C氏は小林氏の指示で仕事をしていた」旨を繰り返してきた国会答弁とは明らかに矛盾している。
秋本事務所に事実関係の確認をすると、以下のような回答が
永田町法律税務事務所の長谷川裕雅弁護士が指摘する。
「C氏が実際に議員事務所や選挙事務所に通勤し、議員から日常的に指示を受け、それに従った労務を提供していたならば、労働基準法が適用される雇用関係の存在が認定される可能性が高い。仮に議員事務所として賃金を支払っていなければ、タダ働きをさせていたことになり、賃金を支払う義務が生じる。タダ働きでないとすれば議員からC氏への給与が支払われていない以上、やはり政策秘書に給与の一部からC氏の給与を支払わせていたことになり、秘書給与法21条の3(寄附の要求の禁止)違反の疑いも強まる」
秋本事務所に事実関係の確認や、国会での虚偽答弁及び秘書給与法違反の疑いに対する見解を求めたところ、以下のように回答した。
「ご質問の人物(※編集部注:C氏)は公設秘書(※小林氏)が自分の仕事を補完させるために委託していたものであり、同秘書の指示のもとに動いておりますので、貴誌のご懸念は当たりません」
秋本事務所の回答について、C氏はこう語る。
「国民を守るべき立場でありながら自分達の保身と利に走ることが残念に思います」
今後どのような説明を行うのか
秘書給与を巡る問題でも虚偽答弁の疑いが浮上し、秘書給与法違反の疑いも強まってきた。相次ぐ虚偽答弁疑惑に、秋本氏の説明には大きな疑問が投げかけられている。政府の一員として、今後どのような説明を行うのか、対応が注目される。
2月21日(火)12時配信の「週刊文春 電子版」および2月22日(水)発売の「週刊文春」では、菅義偉元首相の名前も登場する秋本氏がC氏に送ったメールの詳細や、C氏が支給されていた車両通行証の存在などについても報じている。
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