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「シューズメーカーのアシックスやアパレルメーカーのデサント等、19社とスポンサー契約を結んでいる。来季の年俸と合算すれば、MLB選手の収入ランキングで、同僚のトラウト外野手を抜いて2位になります」(経済誌記者)

大谷翔平の価値観は「お金」ではない

 これだけ稼ぐと、払う税金も半端ではない。大谷が住むカリフォルニア州の住民税は全米屈指の高額で知られる。所得税と併せた最高税率49.3パーセントを適用すると、来季の年俸の手取りは1537万ドルと大幅に目減りする。

「長期契約を結ぶ選手は、年俸を分割支払いにするケースが多い」と説明するのは、日刊スポーツMLB担当記者の四竈衛氏。

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「税金を抑えるため、スター選手はたいてい年俸を20年、30年と長期にわたって分割で受け取ります。毎年数億円ずつもらえると、引退後の確実な収入源が得られますし、球団側としても一度の出費が減るので資金繰りが楽になる。イチローさんやダルビッシュ有もやっているはずで、大谷も今後、長期契約を結べば同じことをするでしょう」

 

 笹田氏は、大谷の価値観に照らしてこう分析する。

「メジャーリーガーは節税のため、住民税がゼロのフロリダ州などに住居を置くことも多い。ただ大谷くんはいまだカリフォルニアに住んでいて、そういう財テクをする気配はない。彼はそもそもメジャー挑戦する際、あと1年待てば巨額の契約が得られたのに、24歳で渡米。メジャー最低年俸でスタートしているんです。彼の価値観はお金ではなく、『自由にやらせてもらえるかどうか』という点が重要なんだと思います」

 金勘定など気にせず“野球道”を邁進する大谷。ショウタイムはまだまだ続く。