文春オンライン
《突然の社長退任》フルーツ大福「弁才天」フランチャイズ店オーナーたちが窮状告発「加盟金と研修費用で1000万円、店舗の施工費1500万円……初期投資が回収できない」

《突然の社長退任》フルーツ大福「弁才天」フランチャイズ店オーナーたちが窮状告発「加盟金と研修費用で1000万円、店舗の施工費1500万円……初期投資が回収できない」

note

「泣く泣く閉店を選択する人が続出している」

 そして今、多くのFCオーナーや元オーナーから怨嗟の声が上がっているという。ある元FCオーナーはこう言う。

「自分は莫大な株の売却益を得ておいて、店舗の激減などFC店の厳しい実情には一切言及せず去っていくなんてあまりに無責任ではないか。高額な初期投資を回収できず、泣く泣く“損切り”の閉店に追い込まれたFCオーナーの気持ちを考えたことはあるのでしょうか」

 FCオーナーたちを苦しめる要因の1つが、高額な初期費用だ。「税抜き800万円の加盟金と大福の包み方などの研修費用を合わせた約1000万円に加え、店舗の施工費が経営を圧迫している」と前出の元FCオーナーは証言する。

ADVERTISEMENT

「大野氏は全店舗のデザインを統一せず、それぞれの店舗で“世界観”を表現しようとする。そのため、デザイナーと大野氏で店舗デザインを決めて、私たちFCオーナーには施工費の見積もりが送られてくる。それが大体1500万円くらいかかるのです。とはいえ、私たちは個人事業主ですから、当然、無駄なコストは抑えたい。デザインの修正などを求めるのですが、“世界観”を重視するので、あまり応じてもらえない。結局、FC店を1店舗出すために必要な初期費用は2500万~3000万円になってしまうのです」(同前)

覚王山にある第1号店

 2021年には大ブームを巻き起こしたフルーツ大福だが、2022年に入ると人気は次第に下火に。そして2022年秋頃からFC店の閉店が相次ぐようになっていった。

「一時期のブームも去り、高額な初期費用を回収する目途がなかなか立たないのです。先行きが見通せなくなった中で、泣く泣く閉店を選択する人が続出しているのです」(同前)

「弁財天」HPより

 弁才天にこうしたFCオーナーの窮状について聞いたところ、概ね次のように回答した。

「この度は報道に関しまして、皆様にご心配とご迷惑をおかけして申し訳ございません。そのようなご指摘があることに対しては、社として大変真摯に受け止めております。今後、関係者の皆様からご不安やご心配がある場合には、ご連絡いただけましたら個別に善処いたしたく存じます」

 現在配信中の「週刊文春 電子版」では、弁才天のFCオーナーを苦しめる「3つの要素」、大野氏の社長退任の裏にあった“元東芝社長・車谷暢昭氏のファンド”の動き、バイアウトで数十億円にも上る利益を手にした大野氏の人物像、大野氏本人から記者に届いたLINEの内容などについて詳しく報じている。

文藝春秋が提供する有料記事は「Yahoo!ニュース」「週刊文春デジタル」「LINE NEWS」でお読みいただけます。

※アカウントの登録や購入についてのご質問は、各サイトのお問い合わせ窓口にご連絡ください。

《突然の社長退任》フルーツ大福「弁才天」フランチャイズ店オーナーたちが窮状告発「加盟金と研修費用で1000万円、店舗の施工費1500万円……初期投資が回収できない」

週刊文春電子版の最新情報をお届け!

無料メルマガ登録