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「母想いの青年はコロナで変わった…」首相襲撃の“爆弾男”木村隆二容疑者(24)がギターとガーデニングの日々で謀った“暗殺へのカウントダウン”「将来の夢は発明家とパティシエ」

「母想いの青年はコロナで変わった…」首相襲撃の“爆弾男”木村隆二容疑者(24)がギターとガーデニングの日々で謀った“暗殺へのカウントダウン”「将来の夢は発明家とパティシエ」

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 まだ記憶に新しい昨年7月に起きた安倍晋三元首相が演説中に凶弾に倒れた事件。それに続く、悪夢が再び現実のものとなる寸前だった――。4月15日、和歌山市雑賀崎の漁港の特設会場で、岸田文雄首相(65)が応援演説をする直前、発煙筒のような物体が聴衆の中から投げ込まれた。

確保された木村容疑者 ©️共同通信社

 その後、少しして大きな爆発音がし、場は騒然となったが、幸いにも岸田首相にけがはなく、犯人の男もその場にいた5人ほどのSPに一瞬で取り押さえられた。

地元の市議が開いた市政報告会に参加し、熱心に質問

 威力業務妨害の疑いで現行犯逮捕されたのは、兵庫県川西市の職業不詳、木村隆二容疑者(24)だ。社会部記者が解説する。

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「木村容疑者は逮捕後、黙秘を続けているようです。ただ、昨年9月には自民党系の川西市議が開いた市政報告会に参加し、『川西市議の報酬は良いですか?』と熱心に質問するなど、政治に関心を持っていたのは確かなようです。事件を引き起こした動機や、爆発物の詳細についての解明はこれからです」

画面左上に映る、投げ込まれた物体(読者提供)

 近隣住民らによると、木村容疑者は川西市内のマンションで育った。そして2008年に、そこから1キロ離れた現在暮らしている一戸建てに父、母、兄、姉と共に移り住んできた。自宅は区画整備がしっかりとなされたニュータウンに位置し、ガレージと庭付きの小ぎれいな一軒家だ。一見するとテロ事件を起こす容疑者が暮らす自宅とは到底イメージが結びつかない。

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