「第三者委員会と受け取ってもらって差し支えない」
6月12日、ジャニー喜多川氏の性加害問題を受けて発足した「外部専門家による再発防止特別チーム」が会見。座長の林眞琴前検事総長は、こう言ってジャニーズ事務所からの独立性をアピールしたが……。
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第三者委員会の設置について、段々と話がすり替わってきている
林氏は性加害について、
「当然、事実認定をしたうえで再発防止策を提言する」
とする一方で、
「過去の加害行為全てを網羅的に調査することを目的にはしていない」
と、全タレントへの聞き取りなど、全容解明への調査はしない方針を明らかにした。企業統治に詳しい青山学院大学名誉教授の八田進二氏が指摘する。
「社会的影響の大きい事案だけに、事務所の皆が安心感を得られるよう、網羅的な調査は不可欠。特定の人に絞るなど恣意性が働くのは公正さが保てず問題です。
第三者委員会についても話が段々とすり替わってきている。事務所は当初、第三者委員会を設置せず、代わりに相談窓口を作ると発表した。それがケア窓口と特別チームを作ると変わり、6月9日のリリースでは特別チームに第三者委員会の機能があるとなった。しかし第三者委員会への委嘱事項、委員の独立性、結果報告時期等に関する開示は一切されず、会見でも明らかになりませんでした」
超VIPたちのPR業務を手伝ってきた“敏腕”社長
藤島ジュリー景子社長が記者会見を行わない中、先に会見を行った特別チーム。司会を務めたのは危機管理のコンサルティング会社のスタッフだった。だが、司会者に訊ねると、会見を仕切ったのはPR会社の「サニーサイドアップ(以下SSU)」だという。
中田英寿氏や北島康介氏などのマネジメントも請け負ってきた同社。持ち株会社で東証プライム上場のサニーサイドアップグループの社長が、“敏腕”で名高い次原悦子氏である。
これまで彼女は、カルロス・ゴーン氏や前澤友作氏など、超VIPたちのPR業務を手伝ってきた。実はジュリー氏とも同い年で、2人とも同年代の子供を持つシングルマザーということもあり、家族ぐるみの付き合いの親友なのだ。