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中日・高橋周平、7年目の覚醒の予感

文春野球コラム オープン戦2018

2018/03/06

ドラゴンズは周平を中心に回っている

 ドラフトで3球団競合のスラッガーも今年でプロ7年目。思えば、この数年のドラゴンズは周平を中心に回ってきた。落合博満監督解任のショックを和らげてくれたのは周平の入団だったし、ドラフト制以降の高卒新人最年少のホームランや、甲子園で放った球団最年少の逆転満塁ホームランにドラゴンズファンは躍り上がって喜んだ。しかし、その喜びは続かなかった。

 地元の後輩・小笠原慎之介がドラフト1位で入団すれば、「これで周平も刺激を受けるはず」。チームリーダーの大島洋平が周平を自主トレに帯同させれば、「これで周平にも良い影響があるはず」。同じ東海大学系列高校出身の森野将彦が二軍打撃コーチに就任すれば、「これで周平も目覚めるはず」。昨年のドラフトで清宮幸太郎を指名する噂が流れたとき、「ウチは周平を育ててないからなぁ……」と思った人もいたんじゃないだろうか。

 チームメイトの亀澤恭平は周平のメンタル面の弱さを指摘していた。昨季、一軍昇格後に不振に陥ったときのことを周平は「僕が救世主? そんな期待されてもって思いました。頭真っ白ですよ。なんでそうなるの? って」と振り返っている(J SPORTS野球好きコラム 2017年9月30日)。

 結局、周平は開花せず、チームはBクラスをさまよい続けた。「今年こそは」の声もだんだん小さくなってきている。北谷キャンプではファンから「石垣雅海の下半身がデカくなった」「高松渡のスピードはいいぞ」などの声が聞こえてきたが、周平の話題はほとんど出なかった。ファンも傷つくのが怖くて本命に告白できないシャイな乙女みたいになっている。

 しかし、今年の周平は違う。違うと思う。メンタル面についても、シーズンオフに断食をして忍耐を学んだ。松坂フィーバーのおかげで、余計な重圧を受けずに済んでいる。すべてが良い方向に回っている。

 昨年12月に小学校を訪問して授業を行った折には、「何が言いたいかというと、うどんを食べたいのに、そばを食わんでくれということ」と言い放って子どもたちを困惑させた周平。ならば、僕は周平に期待したい。巨人に移籍したゲレーロの穴を埋めるのは周平だと思っている。アルモンテやモヤにも期待したいが、あえて期待しない。うどんを食べたいのだから、そばは食べないよ。

 周平には華がある。一打でチームの雰囲気を変える力がある。レギュラーになって打ち続ければ、きっとチームは変わる。応援歌で「竜の未来を担え 君の手で(周平)」と歌われているが、もう待てない。未来は今なんだ。竜の今年を担え、君の手で、周平!

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