この問題には、台湾でも高い関心が寄せられている。
台湾市民(男性):
子育ては(父母)2人のことだから、何も言わずに連れ去ったのは良くない。
台湾市民(女性):
(江宏傑さんが)子どもと連絡が取れて会えることを望んでいます。
福原さん側から連絡なく…強制執行を申し立て
江さん側が日本の裁判所に申し立てを行った結果、7月20日、子どもを江さんに引き渡すよう命じる「保全命令」が福原さんに出されたという。
江さんの台湾の代理人 大渕愛子弁護士:
「直ちに子どもを引き渡すように」という、この保全の命令が出されるというのは非常に珍しいです。非常に少ないです。よほどのことがない限り裁判所は認めてくれない。
しかし、福原さん側から引き渡しに応じるという連絡はなく、江さん側は福原さんから子どもを引き離す、強制執行の申し立てを行ったという。
江さんの台湾の代理人 大渕愛子弁護士:
それにもかかわらず、何ら返事もしない。引き渡しを行う考えがありますか?という質問です。時期や場所などについては協議をしましょうと言っていて、ただ、引渡しを行う考えがあるか否か、という質問にも答えない状況です。
フジテレビの平松秀敏解説委員は、今回、保全命令が出たことが今後の争いにおいて大きなポイントとなると指摘する。
平松秀敏解説委員:
ポイントは2つあります。それは「保全命令」と「強制執行」です。保全命令は、緊急の措置なので、福原さん側は直ちに子どもを引き渡す必要がある。これは子どもの人権に配慮した、そういうことだと思います。
もしも引き渡されない場合は、強制執行の申し立てをしていますから、子どもの引き渡しを本当に強制的にする可能性があると思います。最終的には執行官が出てきて、子どもを強引に強制的に引き剥がして、江さん側に引き渡すという可能性もゼロではないということです。
対立する“双方の主張”
江さんの会見に先立って福原さんは自身のSNSに、福原さん側の日本と台湾の弁護士の連名による声明文を投稿した。