8月4日、東京地検特捜部は、自民党の秋本真利外務大臣政務官(47)に風力発電会社「日本風力開発」から不透明な資金提供を受けていた疑いがあるとして、衆議院第一議員会館内にある秋本氏の事務所に家宅捜索に入った。同日、秋本氏は外務政務官を辞任した。
秋本氏を巡っては、これまで「週刊文春」が複数の疑惑を報じてきた。当時の「週刊文春」のスクープ速報を公開する。(初出:週刊文春 2023年2月9日号 年齢・肩書きは掲載当時のまま)
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秋本真利・外務大臣政務官(47)の地元事務所(千葉市若葉区)が長年にわたり、市に対し、必要な申請を行っておらず、都市計画法及び建築基準法に違反している疑いがあることが「週刊文春」の取材でわかった。
秋本氏は2012年に千葉9区から初当選し、現在、当選4回。昨年8月の内閣改造で、外務大臣政務官に就任した。
「秋本氏は千葉県の富里市議時代、法政大の大学院に通っていました。そこに特別講師として現れたのが、“脱原発”が持論の河野太郎氏(現デジタル相)。その河野氏から『お前、国会議員になれよ。俺と一緒に働こう』と誘われ、国政への転身を決めたそうです。以降『河野太郎はアニキ』と公言し、“河野最側近”として永田町では知られてきました」(政治部記者)
2020年出版の著書『自民党発! 「原発のない国へ」宣言』には、河野氏が「自民党一の『脱原発』男だ」と推薦文を寄せている。2021年の総裁選でも、河野選対の中枢を担っていた。
その秋本氏が代表を務める「自由民主党千葉県第九選挙区支部」は2013年度以降、千葉市北部に位置するJR都賀駅から約2キロの場所に事務所を構えてきた。約120坪の敷地に佇む2階建ての建物には、秋本氏のポスターなどが貼られている。
ただ、事務所は、千葉市が定める市街化調整区域内に位置している。
千葉市都市局建築部に尋ねると、
「市街化調整区域に建築物を作る時には、原則として都市計画法上の許可を得るために、宅地課への申請が必要です。さらに、建築基準法上も、建築指導課に建築確認申請をして、建物を規定に適合させなければならない。これらの手続きをしないと法令違反となり、指導の対象になり得ます」