マンションは築40〜50年になると、壁が落ちたり、鉄筋が爆裂するなど、老朽化の弊害が出てくるので売り物にならないケースが多い。ならば建て替えたいと思っても、住人の経済状況がまちまちで、資金的にかなりハードルが高く困難です。
特に老朽化しやすいマンションは、資産ではなく、冷蔵庫やテレビなどと同じ耐久消費財と考えたほうがよいでしょう。
例えば、20万円で買った冷蔵庫を10年使うと、1年でかかるコストは2万円。あなたのマンションも同様に計算してみましょう。
テレビや冷蔵庫は古くなったものはお金を出して自治体や専門業者に捨ててもらうシステムですが、そのうちマンションもお金を出して誰かに引き取ってもらうような時代になってくると思います。
不動産価格が右肩上がりの時代はもう来ない
住宅情報誌などでは、家の「資産価値」が重要視されていますが、投資目的で不動産を購入するのはやめてください。
最近、「サラリーマン大家さん」という投資の方法が注目を浴びました。サラリーマンがローンを組んで賃貸物件を買い、家賃収入という不労所得を得るというものですが、銀行から多額の資金を借りて購入しても、うまく運用できずにローンを返済できなくなるケースがニュースになっています。
不動産投資は「空室になる」「老朽化する」という他の金融資産にはない大きなリスクがあるので、素人が手を出すのはやめたほうがよいです。
日本はほとんど地価が上がらず、人口もこれから減っていくのは周知の事実。2025年には本格的に東京都も人口が減っていくモードになるという都の予想もあり、しかも、コロナ禍でリモートワークが可能になった会社も増えています。
この先、バブル時代のように不動産価格が右肩上がりで上がる時代がやってくることはなく、ますます不動産余りの状態になってきています。
家が欲しい人は築浅の中古物件が吉
「家を持てば家賃を払わずに済むから老後も安心」と考える人は、「家は資産にはならない時代だ」と認識したうえで物件を選びましょう。