「人間のサイズじゃない……」スーツづくりのプロが驚愕するプロ野球選手の肉体
実際に、スーツをお仕立てする際には選手の方々も採寸させて頂いて、200着以上をすべて「オーダーメイド」で仕立てています。
スーツの採寸をする際にはヌード寸といって、裸のサイズをまず取ります。そのうえで、スーツの寸法とヌード寸に、どこにどれくらい“ゆとり”を持たせるのか。これが採寸の腕なんです。
もちろん、そこには選手の方の好みも反映します。限りなく体のラインに沿うようにタイトに仕上げるのか、少しゆとりを持たせて動きやすくするのか――。そのあたりも、個人個人にヒアリングしながら仕立てていきます。
ですが、そこはやはりプロ野球選手。一筋縄ではいかないことも多々ございます。
まずは、その体型。アスリートですからいわゆる「一般のお客様」のそれとはワケが違います。特に驚くのが、腕回りまで入れた「オーバーバスト」のサイズです。
選手によってはオーバーバストが260~280センチくらいあります。語弊があるかもしれませんが、正直に言って「人のサイズ」ではないです(笑)。胸板が厚いのはもちろん、腕回りも常人離れした太さでなければ、こんな数字にはなりません。
数字を見て「いや、さすがに測り間違いじゃないの?」と思うことも多々ありますが、実際にそれだけのサイズがあるのだから驚きです。
弊社は年間で12万着ほどオーダースーツを販売していますので、そのすべてのパターンの採寸データがコンピュータに残っています。それでも、実際に採寸した数字を打ち込むと「エラー」が出てしまうことがあります。つまり、数十万というデータが蓄積されたコンピュータですら「この採寸は間違っている」と判断してしまう。そのくらい、規格外の体型の方が実際にいらっしゃるわけです。
そのわりに、ウエストは絞れている選手もいるので、そのあたりのバランスをとるのはスーツづくりのプロとしても非常に難しい部分だと感じています。
ちなみに、下半身の採寸でもウエストとヒップの差を「ドロップ差」というのですが、ここの差も大きすぎて「エラー」が出ることがあります。ドロップ差に関しては野球選手よりもサッカー選手のほうが大きい傾向が強いですが、そもそものサイズが規格外なので、スーツを仕立てるうえでもかなり気をつかう部分です。
改めて、「プロ野球選手の肉体」のすさまじさを実感します。
おそらくですが、阪神タイガースの選手の方々は、今シーズンのオフ、スーツを着て色々な場に出るケースが増えるのではないでしょうか。
その際に、弊社の「タイガースモデルスーツ」を着用して頂ければ、これほどの喜びはございません。
冒頭で申し上げた通り、アスリートにとってのスーツは「地域の英雄」「国の英雄」の象徴でもあります。弊社もタイガース様からの「どこに出しても恥ずかしくない」という要望にしっかりとお応えした自負がございます。
ファンの皆様も、もし宜しければ甲子園球場で選手が身にまとう縦ジマのユニフォームだけでなく、ビシッと着こなした「スーツ姿」にも注目してみてください。
こだわりの詰まったオーダーメイドの「タイガースモデルスーツ」ですから、きっと、見て頂いた方全員に「プロ野球選手ってスーツ姿もかっこ良い!」と思ってもらえるはずです。
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