文春オンライン

「稼いでいるくせに金をせびるのか」妻との年収格差に傷つき育児費用を1円も出さない"モラハラ夫"の言い分

source : 提携メディア

genre : ライフ, ライフスタイル, 働き方, 社会

note

仕事を続けたかったため、今まで結婚に前向きではなかったA子さんですが、心から、すてきな人に巡り合えてよかった、きっと運命の人だと思い、結婚を決めました。

家計も家事も公平に分担

結婚して2年間は、順調な生活が続いていました。A子さんと夫は毎月決まった額を家計に入れて、家事も公平に分担していました。

そんな中、妊娠がわかりました。A子さんは悩みましたが、せっかく授かったのだからと夫に「育児も頑張るから産ませてほしい」と言うと、「もちろんだよ」と言ってくれたので、出産を決めました。

ADVERTISEMENT

出産準備で覚えた違和感

しかし、出産の準備を進めるうちに、A子さんは違和感を覚えるようになりました。夫は、出産にかかるお金をどうするかについて、何も言ってこないのです。また、A子さんの収入は産休・育休に入ると下がりますが、毎月の負担額をどうするかについても言及がありません。

「産休に入れば言ってくれるかも」と思いましたが、状況は変わりません。

出産に備えてベビー服やベビー用品を一緒に買いに行った時も、彼は会計の時に財布を出さないので、A子さんが支払います。

仕事を続けることを許してもらっているという引け目もあり、お金のことをはっきりと言い出せないまま、A子さんは出産しました。夫は立ち会ったものの、入院費用やオプションにかかるお金は、全てA子さんが負担しました。

子どもが生まれて豹変した夫

こうしてA子さん夫妻の育児が始まりました。保育園も見つかり、A子さんは時短勤務で復帰しました。

夫は、保育園の送り迎えなど、頼めば分担してくれます。しかし一番つらいのは、A子さんの金銭的な負担は増える一方なのに、夫が1円も負担を増やそうとしないことでした。

A子さんはフルタイムで働いていた時と同じ金額を家計に入れています。その上、子どもの食費や衣類、オムツ代などは全てA子さんが負担するので、給料では賄えなくなり、やがて貯金を取り崩すようになりました。