大食い競技番組「元祖!大食い王決定戦」で3連覇を成し遂げ、殿堂入りを果たした“魔女菅原”こと菅原初代(58)。
「水曜日のダウンタウン」などのバラエティなどで往時と変わらぬ食べっぷりを披露し、再び注目されるように。
そんな彼女に、夫から受けていたモラハラ、裁判を経ての離婚、パン店「カンパーニュ」開店などについて、話を聞いた。 (全3回の3回目/1回目を読む)
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雑誌のモラハラ特集を読んで「あっ、これ、うちのことだ!」
ーー菅原さんは、1998年に35歳で結婚されて、大食いで活躍し始めてしばらく経った2008年に離婚されています。元夫からのモラハラが離婚の原因とのことですが、結婚当初から過酷な状況だったのでしょうか?
菅原初代(以下、菅原) 結婚当初はモラハラだと気づいてないし、当時はその概念もまだなかったですからね。それに、私は自分に自信がないタイプだから、夫が怒ると、自分が悪かったのかなと考えちゃって。
とにかく私が自由にしている時間にすごく厳しかったんですよ。それに、もう怒るのが趣味みたいになっちゃってて、些細なことを理由にして怒りたくてしょうがない感じなんです。
たとえば、私がジョギングをしようと思って朝早くに起きると、「お前がドアを開けたせいで俺は眠れなかった」と怒ってくる。ジョギングから帰って来たら玄関の鍵をかけられて入れなくなったこともあって、「どうして鍵かけたの」と聞くと「寝ぼけてた」ととぼける。
向こうは向こうなりの見方をしていて。悪意ではなく、俺はこの人のためを思って言ってるとか、俺のルールに従って欲しいとか、そういう気持ちなんですよね。攻撃してるとしても、自らの意志で攻撃しているわけではない、俺を不機嫌にさせるおまえが悪いんだという感じだと思います。まぁ、離婚しかないですね。
ーー結婚当初はそれがモラハラと気づいていなかったとおっしゃっていましたが、気づいたのはいつ頃?
菅原 あるとき、夫が購読していた『週刊ポスト』をめくってたら、モラハラについての記事が載ってたんですよ。それを読んで、「あっ、これ、うちのことだ!」って。びっくりするのは、夫も同じ記事を読んでるはずなのに、自分のことだと気づかなかったことなんだけど。
テレビの撮影と言い訳して、法律相談に
ーー離婚に向けて、いつ頃から動き始めたんですか。
菅原 2007年の1月くらいから。市の無料法律相談に行くことにしたんですが、これも「俺に黙ってどこに行ってたんだ」となりかねないから、なにか言い訳がないといけない。ちょうど「にっぽん再発見!」のロケがあったので、それで遅くなると言って、相談に行きました。