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夜道で声をかけたら「うるせえ!」と怒鳴られた

「確かにコワモテだし刺青もあるし身構える人はいたと思いますが、話してみると気さくなところもあったんですよ。ちょっと親分面していたけど、見かけほどは悪いヤツじゃないというか。相手は選んでいる感じはありましたけどね。20年前ぐらいに引っ越してきて、昔は女性が家を出入りしていることもありました。今は生活保護を受けていたと近所の噂で聞きました」(近隣住民の男性)

事件当日、火事のあったアパート ©文藝春秋

 ただ、同居女性もいつしか姿を消した。一人で暮らし始めてからは、突然激高する一面を見せたことがあったという。

「2年前ぐらいの夜、何か独り言をブツブツ言っているアイツにたまたま会ったことがあって、声をかけたら『うるせえ!』っていきなり怒鳴られたんです。『うるせえってなんだよ!』と言い返したら、『俺の方が偉いんだよ、うるせえんだから黙れ!』と言われました。たまたま機嫌が悪かっただけかもしれませんが、なんて理不尽極まりないヤツなんだと思った。でもそれからはすれ違うたびに、どことなくアイツは申し訳なさそうにしてました。

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火事のあったアパート。2階の屋根が剥がれている。 ©文藝春秋

 今回の事件でも郵便局に入ってからは落ち着いていたと聞きましたが、大きく出た手前、自分でやったことにどう落とし前をつければいいか、アイツ自身わからなくなってたんじゃないかな。自分のやったことに責任を持てないんだから、“暴走老人”極まりないと思います」(同前)

 鈴木を凶行に駆り立てたものは何だったのか。県警は慎重に捜査を進めている。

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 文春リークス:https://bunshun.jp/list/leaks