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ウチは郵便局に面しているわけではないけど、警察官には『弾は2kmぐらい飛ぶこともある』と言われ、流れ弾でもあたったらと、外出はとてもできる雰囲気じゃなかった。爆発音のような音も聞こえたけど、銃声なんて聞いたこともないし、みんなパニックでした」
自宅の火事に始まり、病院の発砲、郵便局への立てこもりと、どこか破れかぶれになったかのような鈴木。その怒りは、なぜ突然、沸点を越えることになってしまったのか。
放火、発砲、立てこもり…犯行の背景には“1年前の交通事故”
最初の発砲があった病院と立てこもった郵便局とは、一見、無関係にもみえる。だが、そこには接点があった可能性があると声を潜めるのは捜査関係者だ。
「実は1年前に鈴木容疑者は郵便局員が運転する車両と交通事故を起こしていたようなのです。その際に鈴木容疑者は怪我をしてしまったらしい。その怪我が理由だったのか、事件現場となった病院を受診したことがあり、その際にトラブルになったようなのです。
それを根に持ってか、鈴木容疑者は立てこもり時に『郵便局員と話がしたい』と主張していたほか、病院関係者と思われる特定の名前を挙げて『●●に会わせろ!』と要求していたといいます」
しかし、放火や発砲といった大胆な犯行を繰り返しながらも、捜査員らの説得には冷静に対応していたという鈴木。
その「感情の起伏の激しさ」を、近隣住民らは事件前たびたび目撃していたようだ。