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収支報告書と資産公開に巨額のズレが
だが、神田氏を巡るカネの問題はそれだけではない。
神田氏が代表を務める政党支部「自由民主党愛知県第五選挙区支部」の2021年の収支報告書によると、同支部は神田氏から2850万円の借入金がある。同じく神田氏が代表の政治団体「神友会」では、神田氏から1884万円の借入金がある。
すなわち、神田氏は支部と政治団体に合計4734万円を貸し付けている形だ。ところが、神田氏は同年の所得報告で自身の貸付金を210万円と報告している。差額は実に4524万円。これだけの金額が事実上の“不記載”となっているのだ。
政治家の資産や政治資金に詳しい神戸学院大の上脇博之教授が指摘する。
「政治資金収支報告書が正しいと仮定した場合、資産報告を正確に届け出ていないということになり、資産公開法違反の疑いがあります。逆に資産報告が正しい場合、政治資金規正法違反(虚偽記載)の疑いが生じる。そもそも神田氏は政治資金収支報告書の提出が4年連続で遅れるなど、政治資金を巡る処理が杜撰です。税金滞納問題からも窺えるように、遵法精神に著しく欠けており、副大臣としての資質が問われる事態になっています」
「週刊文春」は、神田氏に見解を求める質問状を送付したが、11月12日夜11時時点で回答は届いていない(届き次第、追記する)。
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