いやぁ、衝撃でした。石川県の馳浩知事が東京五輪の秘密を教えてくれたのです。

『馳浩知事、東京五輪招致で「機密費でIOC委員に贈答品」 後に撤回』(毎日新聞11月17日)

©文藝春秋

 馳氏が講演で、東京五輪招致のために国際オリンピック委員会(IOC)委員に対し、内閣官房報償費(機密費)を用いて贈答品を渡したと語ったのだ。当時、招致推進本部長だった馳当人による証言だから信用できる。このあと慌てて撤回したから更に信用できる。

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 具体的な手口はこちら。

・当時の安倍晋三首相から「必ず勝ち取れ」「金はいくらでも出す。官房機密費もあるから」と告げられた。

・当時100人余りのIOC委員に対し、それぞれの選手時代などの写真をまとめた1冊20万円のアルバムを全員分、作成。「それを持って世界中を歩き回った」と話し、陸上男子棒高跳びで活躍したセルゲイ・ブブカ氏(ウクライナ)らに渡した。

 官房機密費ってすごい。このころ官房長官だった菅義偉さんにも聞かないと。まさにライドシェアである。それにしても贈り物の授受が事実ならIOCの倫理規定に触れてアウトでは?

本人に「五輪買収」に聞いてみると…

 そういえば私は2017年に「文春オンライン」で馳浩と対談していた。今回の件とは別に、ブラジル検察が東京五輪招致にはコンサルタント会社経由での「買収の意図があった」と結論を出したという報道があった。なので私は「五輪買収」について尋ねたのだ。馳氏の答えを抜粋する。