「これぐらいのスイングスピード、打球速度、打球角度、コンタクト能力。それらが結集すれば、あそこまで打球が飛びます。メジャーで本塁打以上マークできますよ」というメッセージだと。
大谷が放った特大3ランが韓国戦の不安を打ち消した
WBC4戦目、オーストラリアのデーブ・ニルソン監督は、メジャー通算105本塁打。ブルワーズ時代の99年には野茂英雄投手とバッテリーを組んで12勝に導いています。00年には登録名「ディンゴ」で中日に入団。04年のアテネ五輪ではジェフ・ウイリアムス投手(阪神)とバッテリーを組み、日本戦の勝利に貢献。オーストラリアは銀メダルを手にしました。日本野球を知り尽くしています。
昨年11月の強化試合では、「侍ジャパン」は8対1、9対0でオーストラリアを一蹴しましたが、オーストラリアはその後の国内リーグで調子を上げ、WBC初戦の韓国戦に勝利。
油断は禁物で臨んだ試合でしたが、初回、大谷選手が放った東京ドームの看板直撃の特大3ランがすべての不安を打ち消しました。
村上は大谷の打撃練習を見て自信喪失(?)
大谷選手の打撃練習の話には続きがあります。実は1次ラウンドのとき、試合前のアップをしている近藤健介選手と村上宗隆選手に呼ばれたんです。
「ツルさん、プロ5年目って、翔平よりムネのほうが凄かったですよね?」
「どういうこと?」
「ムネが大谷選手の打撃練習を見ていて、凄すぎてショックだったんですって」
思えば2月21日、WBC「侍ジャパン」の宮崎合宿における実戦形式の打撃練習で、ダルビッシュ投手が「初登板」。真ん中高めのツーシームを村上選手はスタンドまで運びました。
村上選手は「風です」と謙遜しましたが、ダルビッシュ投手は村上選手を絶賛。
「こんな(みんなが見ている)ところで、公開処刑されて悲しいです(苦笑)。あの球をそんなに簡単にはメジャーのバッターは打てない。それを1発で打ったのでびっくりしました」