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秋田犬保存会のプーチンヘの「実績」

 しかし、日本はそれを見逃さなかった。2月27日、秋田犬保存会の会長が贈呈の用意があると即座に表明。3月2日には日本の外務省を通じて本人に受け取りの意思があることを確認している。ここまで1週間足らず。プーチン大統領に秋田犬の「ゆめ」を贈った実績は伊達じゃない。

ザギトワを見つめるプーチン大統領 ©getty

 と、ここまではとんとん拍子に話が進んでいたのだが、微妙な変化が訪れたのは3月3日、モスクワで開催されたアイスショー後、報道陣にザギトワがこう語ったからだ。

「マサルという名前に決めました。女の子です。日本語で勝利という意味ですよね♡」

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「メスなのにマサル!?」

 日本のファンから「メスなのにマサル!?」と猛烈なツッコミが入りながらも、それでも本人が決めたのならと温かく見守る雰囲気ができつつあった。ところが、おそらく周囲で気を回した人間がいたのだろう。マサルが男性の名前であることがザギトワの耳に入り、世界選手権後の3月25日、「女の子らしい名前に変える」との報道がにわかに沸き起こった。

2017ジュニアフィギュアスケート選手権で ©文藝春秋

 そこからは連日のように情報が二転三転する。主だった新聞の見出しを拾ってみるとこうだ。

ザギトワ「マサル」やめる 秋田犬女の子らしい名に
(日刊スポーツ3/26)

秋田犬の名前は「マサル」のまま ザギトワ、一部報道を否定
(産経ニュース3/27)

ザギトワ、秋田犬の名前「やっぱり秘密」 マサル? マーシャ? 関係者やきもき
(産経ニュース3/30)

ザギトワ 初心を貫く「今のところはマサル」
(スポーツニッポン3/30)

ザギトワ明言、秋田犬名前は「マサル」です
(スポーツ報知3/31)

マサルにするかどうか ©JMPA

 ロシア関連でマサル、マサルとここまで大々的に騒がれ、作家で元外務省主任分析官の佐藤優氏もさぞや落ち着かない毎日を過ごしているのではないだろうか。