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 また、授業中に「かわいいですね」などと声をかけたことは事実であるか確認ができないとしてセクハラ被害を認めなかった。

 裁判で担任教諭Bは、A子さんに対して「オレンジの皮を口で挟んでニッてやって」「今考えていることわかる?」「背が伸びましたね。コブ(髪の毛をゴムで縛った丸い部分)も伸びましたね」と発言したことは認めた。しかし裁判所は「不適切だとしてもオレンジの皮を口に挟む行為を強要したとまでは認められず、違法とは言えない」としている。

 A子さんは4月に始まった担任とのトラブルを、学校にも相談している。しかし反応は芳しいものではなかった。

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「6月頃に副校長のところへ行き、担任のセクハラ行為が『嫌だ』と訴えました。すると、『よく話してくれたね。大丈夫。A子のことは、先生が守るから心配いらないよ』と言ってくれました。しかし、特に何の対応も取られず、教室での担任の行動も変わりませんでした。その後、母が神田警察署の生活安全課へ相談に行き、警察官が学校へ来てくれるようになり、やっと少し安心することができました」

 

小学5年生の冬には自宅マンションから飛び降りようと…

 さらに9月になると、他の教師からも嫌がらせと感じる言動をされたというのだ。

「9月8日に、ランドセルから健康記録カードが無くなり、ロッカーに入れておいたはずの運動会の応援団セットもなくなりました。担任と応援団の担当教員に『ロッカーから消えた』と訴えたのに、私がなくしたことにされました。その後は毎日、どこをどう探したのかを2人の教員に報告しなければなりませんでした。すると応援団担当教員に『毎回「見つかりません」だけ言うな』『お前は卑怯者だ』と、鬼のような顔つきで大きな声で怒鳴られました。担任はニヤついた顔をして、『まだ見つかりませんか? 困りましたね』言っていました」

 A子さんは学校でのストレスを募らせ、小学5年生の冬に自宅のマンションから飛び降りようとしたことがあるという。

「自分ではリアルには覚えてないけど、そんな出来事があったなってふんわり覚えてるくらいです。自分が飛び降りようとしたのですが、他人事みたいな感じです。そんなことをしたんだなって。多分、限界だったんでしょうね。二度目に自殺を試みたときは夜でした。担任のニヤついた顔つきと、頭や顔を触られた気持ち悪さ、髪の毛をつかまれたことが蘇って、疲れてしまって部屋にあった電気コードで首を絞めました。ただ、親の顔が浮かんで締めるのをやめました」