ドジャース・大谷翔平(29)の元通訳、水原一平氏(39)をめぐる賭博スキャンダル。「週刊文春」は今回、米国でスポーツ賭博やギャンブルを専門とする弁護士のダニエル・ウォラック氏にZoomインタビューを実施した。

 ウォラック氏はスポーツ賭博の専門家として地元・フロリダ州で複数のプロスポーツチームに助言を行ったり、カリフォルニア州やニューヨーク州議会で証言するなど、第一人者として知られる人物。そのウォラック氏が「週刊文春」の取材に対し、「大谷が何も知らなかったというシナリオはあり得ない」と疑問を呈したのだ。

賭博問題の発覚直前、硬い表情を浮かべる水原氏(左)©時事通信社

「顧問団の目に留まらなかったとは、信じられない」

 まずウォラック氏が指摘したのは、大谷の口座から移された巨額の資金についてだ。

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「大谷ほどの選手であれば、通常はファイナンシャルアドバイザー、会計士、弁護士などからなる金銭管理チームがあるはずです。数カ月から数年の間に何百万ドルもの資金が口座から移動していることが、大谷や彼の顧問団の目に留まらなかったとは、信じられないのです」(ウォラック氏)

 ESPNは昨年9月と10月にかけて少なくとも2回にわたり、大谷の口座から50万ドルずつ、合計100万ドル(約1億5000万円)の電子送金が確認されていると報じている。水原氏の借金返済に同意していないという大谷の発言が事実ならば、少なくとも5カ月近い期間、1億円を超える出金に大谷側が気が付かなかったことになるのだ。