4月28日投開票の衆院東京15区(江東区)の補欠選挙への出馬を表明した乙武洋匡氏(48)。その乙武氏が小池百合子東京都知事から“極秘指令”を受けていたことが、「週刊文春」の取材で明らかになった。

 4月8日の出馬表明の会見で、乙武氏は次のように語った。

「誰にでも等しくサポートする存在が政治だ。誰よりもサポートを受けることの重要性を実感してきたので今困っている人、今サポートを必要としている人々の力になりたい。『政治とカネ』の問題に対して強い憤りを感じ、政治に希望が失われている今の状況をリセットしたい」

ADVERTISEMENT

乙武洋匡氏 ©文藝春秋

「どこの政党にも支援をお願いしていない」

 乙武氏は、「都民ファーストの会」が国政進出のため設立した「ファーストの会」副代表の肩書きをもつが、なぜか「無所属」での出馬を強調し、「どこの政党にも支援をお願いしていない」と述べた。ところが、出馬から会見に至るまで密かに小池氏の指令を受けているのだ。

 乙武氏の知人が舞台裏を明かす。

「3月初旬に小池氏が出馬を打診し、少なくとも4回ほど会合を重ねています。そこで小池氏は『(出馬の)タイミングは私が伝えるから』と指示。さらに彼女は自公幹部に推薦を頼み、会見の日時まで指示するなど、水面下ですべてを取り仕切っています」

 乙武氏は、3月末に「ファーストの会」の副代表に就任したのみならず、すでに小池氏との2連ポスターも完成している。

小池百合子都知事 ©時事通信社

 一方、自民党も小池氏に相乗りする形で乙武氏を推薦する方針だというのだが、混乱が生じている。

「小池氏の根回しによって公明党は当初推薦を容認していたが、5人の女性との不倫スキャンダルがあった乙武氏に対し、創価学会女性部が反発。推薦に二の足を踏んでいる。江東区の自民区議も、乙武氏が昨年の江東区長選で対立候補の応援に回ったことを問題視し、推薦に猛反発。自公の基礎票を望めない上に、候補乱立の中では無党派層も取り込むのは厳しい」(江東区議)

 4月10日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」および、11日(木)発売の「週刊文春」では次期衆院選の激戦選挙区予測を8ページにわたって大特集する。各政党の獲得議席数に加え、安倍派5人衆の当落予測、福岡で仁義なき戦いを繰り広げる麻生太郎VS武田良太の内幕などを報じている。

文藝春秋が提供する有料記事は「Yahoo!ニュース」「週刊文春デジタル」「LINE NEWS」でお読みいただけます。

※アカウントの登録や購入についてのご質問は、各サイトのお問い合わせ窓口にご連絡ください。