1ページ目から読む
2/2ページ目
他方、全建(全国建設業協会)の組織内候補として出馬する見通しなのが、5月に退官した国交省の見坂(けんざか)茂範近畿地方整備局長(平成5年、旧建設省)だ。全建の候補は道路やダム、堤防等の行政を握る旧建設省技官が占める。現職の佐藤信秋議員(昭和47年、同)と足立敏之議員(54年、同)は、いずれも技官トップの「技監」を務めた大物だ。
「業界に睨みが利かないのでは」
見坂氏は、京大大学院で耐震工学を学び、主に道路畑を歩んだ後、技官人事を握る大臣官房技術調査課長も務めたが、50代半ばと若く、国交次官まで務めた佐藤氏の後継となったことで、「業界に睨みが利かないのでは」という指摘もある。だが、これは見当違いだ。自民党は参院比例候補に「70歳定年制」を設けており、「技監や次官になると、議員に転じても3期18年は務めきれない。50代の技官エースか準エースを擁立するほうが合理的だ」(国交省関係者)。
自民党が揺れる中、かつてと比べて弱体化したとは言え、組織内候補への分厚い支援は心強い。
◆
本記事の全文は「文藝春秋 電子版」に掲載されています(霞が関コンフィデンシャル「官僚たちの選挙戦、「改革派」の真価、処分を克服できるか、新御用掛の安定感」)
出典元