堪忍袋の緒が切れた母
A氏の母はアジト化した家に何度も足を運び、その度に息子を叱って退去を迫ったという。ところが、
「今年の1月29日に玄関の鍵を勝手に替えられてしまい、中に入れなくなってしまったというのです。Aさんのお母さんは、こうした事態に危機感を覚え、警察にも複数回相談に行ったようですが、民事不介入を理由に取り合ってもらえなかったんだとか」(同前)
締め出されてしまったA氏の母が、冒頭のように嘆くのもゆえなしではない。
友人が続ける。
「Aさんのお母さんは黒川らが逮捕されたことで、さすがに堪忍袋の緒が切れたようです。最近になって弁護士に頼んで、明け渡しのための仮処分命令申立書を裁判所に提出したそうです」
無法者がはびこるにまかせた息子のA氏はどう考えているのか。携帯電話を鳴らすと、
「あぁ今、アゼルバイジャンにサッカーを見に来ていて電波が悪いので、書面で答えますよ」
そう言って後日メールで大要こう回答した。
「(元々母と実家で同居していたA氏が)あの物件に住むようになったのは、高齢になった母が睡眠時無呼吸症候群などの持病を持つ私の面倒を見られないと申し出があったため。私の持病には、どうしても介助者が必要で、母の代わりに私の会社の従業員に同居してもらっていました」
次の“アジト”
そして、今後の対応についてはこう説明する。
「元々の家族の取り決めでは、私も母や妹と共に実家に住むことが認められていました。それにもかかわらず、母があの物件から私を退去させる強行措置を取るのであれば、私は世話人などと共に、母の住む実家に移動するつもりです。つまり、今後は実家が“アジト”になる可能性があります」
もっとも、母からの要請がなくともアジトのメンバーたちの退去は進んでいると言い、こう続けるのだ。
「6月3日付で根本氏と内縁の妻と子は転居することになり、その他の人たちの職場についても現在練馬区内のビルを取得交渉中で、それがうまくいけば数カ月以内に移動する予定です」
他方、A氏の母親は言葉少な。自宅のインターホンを押すと、こう答えた。
「すみません。弁護士の先生に全てお任せしていますので取材はお断りします」
つばさの党は幹部が逮捕されても、次の寄生先を探している。
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