娘に「どんな感じ?」と聞かれ…
一方で瑠奈は数年前からSM行為に関心を示すようになり、時折「女王様になりたい」とも口にした。
Aさんとの性的トラブル後、修は娘とともに週末のススキノで彼を捜し、再会の約束を取り付けたが、その際、瑠奈はSMになぞらえてこう話したという。
「前回は(Aさんに)私が責められたので、次は私が責める番だ」
昨年6月下旬、その「リハーサル」として実演されたのが、冒頭の父娘SMシーンだった。
「Aさんと会った時のSMの練習だと思った。後ろから頬や首筋をサワサワしたらどんな気分になるのかを知りたいのだろうと。娘に『どんな感じ?』と聞かれ、『ゾクゾクするね』と答えたら、満足そうにしていた」(修の法廷証言より)
修は、瑠奈が昨年6月25日にクラブで知り合った別の男性とラブホテルに行き、SMプレイに興じたことも明かした。
「明け方近くだったので勘弁してほしいと言ったが、どうしてもSMプレイをしたいと。Aさんとのトラブルがあったので、その男性に対して、(ホテルに入る前に)娘に嫌なことをしないよう、動画を撮影しながら釘を刺した」(同前)
胸元が強調された黒の女王様風衣装
こうした経緯から、修は瑠奈がAさんに会いに行った昨年7月1日、「SMをしに行ったと思った」と証言。殺害計画を知った上で加担したわけではないと主張したのである。
犯行当日、瑠奈は修が運転する車の後部座席に鎮座し、Aさんとの待ち合わせ場所に向かった。上着の下に、ボディライン、特に胸元が強調された黒の女王様風衣装を着込んで――。
「合流した2人はラブホテルに直行。全裸になったAさんは、浴室で後ろ手に手錠をつけられ、アイマスクで視界を塞がれると、背後から瑠奈に刃物を突き立てられた」(前出・記者)
瑠奈が父と自宅で繰り広げたSMプレイは、Aさん殺害の予行演習に他ならなかったのだ。