「名誉博士号をいただける」

 最終日の28日には天皇皇后がそれぞれ留学された共通の思い出の場所、オックスフォード大学を訪問された。

「他の日程とは異なり、オックスフォード訪問だけは細かく日程が詰め込まれていました。雅子さまの留学当時の主任教授や指導教官らとのキャンパスご散策、大学総長主催の昼食会、オックスフォードの街のご散策などです。いかにお二人が訪問を心待ちにしていたかがわかります」(宮内庁関係者)

英国はお二人の思い出の地だ

 前日の夜に天皇と面会した前出のウィットモア氏も、こう語る。

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「陛下は翌日、ご自身が学ばれたマートン・カレッジと雅子さまが学ばれたベーリオール・カレッジ、それぞれを訪ねることになっていると語ってくれました。陛下は若々しく、とても幸せそうでした」

 天皇は雅子さまについて、

「名誉博士号をいただけるそうなんです」

 と、嬉しそうなご様子だったという。

雅子さまのご出席率は約41%

 公式行事全出席を果たされ、思い出の地の訪問も叶えられた雅子さま。だが、そのご活動は綿密な日程管理に支えられていた。

「25日は歓迎式典に始まり、馬車パレード、無名戦士の墓への供花、晩餐会と、雅子さまが参加予定の公式行事が詰め込まれていた。この日に備えて、雅子さまは英国到着直後の3日間を休養に充てられ、怒濤の1日を無事に終えられた翌26日も“休養日”とされた。そのため、在留邦人や日本にゆかりのある英国人との面会、日本文化の発信拠点『ジャパン・ハウス・ロンドン』のご視察など、天皇陛下お一人でのご活動が目立った」(現地大使館関係者)

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 そこで、小誌は今回の天皇皇后の訪英日程を詳細に分析した。天皇が参加された行事は、私的な面会も含めると、全17件が確認できた。一方、雅子さまが参加されたのは歓迎式典や晩餐会を含む7件だった。つまりご夫妻の全日程のうち、雅子さまのご出席率は約41%ということになるのだ。

「8日間の日程のうち、ご移動以外で雅子さまが公にお姿を見せられたのは3日間。休養日は滞在先のホテルでご静養されました。両陛下のご宿泊先は、第二次世界大戦中、戦火から逃れてこの部屋に滞在中だったユーゴスラビアの王妃がアレクサンダー王子を出産したという逸話のある名門ホテル『クラリッジズ』の『プリンス・アレクサンダー・スイート』。1泊およそ1万6000ポンド(約330万円)です」(同前)