パリ五輪での金メダル有力候補の一人、陸上女子やり投げの北口榛花(26)。かつて日本大学で彼女を指導した世界陸上男子やり投げの銅メダリスト・村上幸史氏(44)が「週刊文春」の取材に応じ、北口の実力やパリ五輪への期待などについて明かした。

金メダルが期待される北口榛花(26) ©文藝春秋

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始めてわずか2カ月で北海道大会を制覇

 北海道旭川市出身の北口。父は身長182センチのパティシエ、母は元バスケットボール選手で、自身は中学時代まで水泳やバドミントンなどに励んでいた。

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「やり投げを始めたのは高校に入ってから。瞬く間に実力をつけ、わずか2カ月で北海道大会を制覇しました」(スポーツ紙記者)

 高校3年生の時には、世界ユース選手権(2015年)で金メダルを獲得。その実績をひっさげ、五輪選手を輩出してきた日本大学に進んだ。

「やり投げの第一人者でもある村上氏の指導が受けられるのが、決め手だった。当時、村上氏は現役選手でしたが、母校の日本大学で助教としてコーチを兼任していました」(陸連関係者)

村上氏は世界陸上の銅メダリスト ©時事通信社 

 その後、村上氏は日本大学を退職。北口は2019年にやり投げ大国のチェコに渡り、チェコ人コーチのデービッド・セケラック氏の指導を仰ぐようになる。

「更に実力を磨き、昨年の世界陸上女子やり投げでは、フィールド種目では日本人女子初となる金メダルを獲得。パリ五輪でも金メダルの有力候補として名前が挙がっています」(同前)