そんな元県民局長が告発文を送った背景については…

元局長の30年来の知人:兵庫県という組織に長い間いて、愛着もあるだろうし、将来どうなっていくかとか、後輩たちがどうなっていくかというのが非常に不安だったというか、このままではいけないと思ったんだと思います。

後輩への思いやりは、ことし3月に公開されたメッセージにも書かれていた。

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元県民局長のメッセージ:仕事は県民の皆さんのためにするものです。自分のために、自分の栄達のために、仕事をしてはいけない。理不尽な現実の壁に跳ね返されても、諦めないで下さいね。『いつかきっと』と心に念じながら。

■百条委員会で自身のプライベートなことが出ていくことを不安に思っていたという

 

突然、この世を去った元県民局長。

死亡する4日前までSNSでやりとりをしていた元同僚は、当時の様子についてこう振り返る。

元局長の30年来の知人:7月7日ですか、亡くなったのは。その前の火曜日(7月2日)に電話で話をして、そのころは百条委員会のことで、委員の中で、パソコンの中に入っているプライベートなことが話題になっている時期で、自分のプライベートなことが外に出ていくっていうのは、不安というか不本意だったと思います。

(Q元局長が亡くなって1カ月たち今思うことは?)

元局長の30年来の知人:一番思うのは、やっぱり何とか…死なないで済むようなことって自分たちでできなかったのかなというふうには今でも思いますけど。あとは、彼が思っていたことをできるだけ遂げさせてあげたい。百条委員会を最後までやって、真相が究明されて、県の組織自体が正常化されるようにというのが彼の思いですから、その思いが遂げられるようにならないかなって思っています。

今月30日には、百条委員会での斎藤知事の証人尋問が始まるなど、調査が本格化するなか、疑惑の真相解明はできるのか。