今年3月に斎藤元彦・兵庫県知事の違法行為等を西播磨県民局長のX氏が告発した問題は思わぬ展開を迎えた。7月7日にX氏が生家で遺体となって見つかり、12日には片山安孝副知事が辞職願を提出。県庁を揺るがす事態となり、波紋を広げている。
知事+4人組は「牛タン倶楽部」
「文書には、『知事のパワハラは職員の限界を超え、あちこちから悲鳴が聞こえてくる』『知事の自宅には贈答品が山のように積まれている』など、7項目にわたる疑惑が記されていました」(地元記者)
じつは告発文書の中で言及されているのは斎藤知事だけではない。文書の中には片山副知事、県職員の総務部長、産業労働部長、若者・Z世代応援等調整担当理事の4人への言及がある。
「この“4人組”は、みんなもともと人事課出身。2013~16年に当時総務官僚だった斎藤知事が宮城県に出向していたころ、東日本大震災の復興関連で、兵庫県も職員を派遣することが多かった。するとこの4人組と斎藤知事は仲良くなり、いつも仙台でつるんでいた。兵庫県庁では知事以下5人を『牛タン倶楽部』と陰で呼んでいます」(県職員)
X氏への個人攻撃、そして…
県庁周辺では、こんな目撃談がある。
「人事課を管轄する総務部長が、大きなカバンを持ち歩くようになった。中には大きな2つのリングファイルに綴じられた文書が入っており、県職員や県議らにその中身を見せて回っていたようです。リングファイルの中身は、3月下旬に押収したX氏のPCの中にあった私的な文章。どうやらその文章は、4人組によって、県議や県職員の間に漏れていたようです」(前出・県職員)
X氏は告発文書の発表以来、陰に陽に“個人攻撃”を受けつづけ、ついに自死を選んだ。Ⅹ氏を追い詰めた4人組を連続直撃した。