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「セックスシーンを演じたあなたのいう事は誰も信じない」
マッゴーワンは訴えることを考えた。しかし、刑事事件を扱う弁護士に相談すると、こう告げられた。
「セックスシーンを演じたことがあるあなたの言うことを、絶対に誰も信じるはずがない」
マッゴーワンは刑事告訴を諦め、金銭で和解することにし、ワインスタインを訴える権利を放棄した。
「辛かった。その頃の私にとって、10万ドルは大金だった。まだ子供だったから」
そのカネは、ワインスタインが「罪を認めた証拠」だと思うことにした。
マッゴーワンは言う。アシスタントやマネジャーや業界の大物エージェントたちは、みんなグルだった。ワインスタインとのミーティングに入っていく時も、出ていく時も、
「私の方を見ようとしなかった。みんな下を向いてた。周囲の男は全員ね」。
この事件のあと、マッゴーワンはなぜか自分が「要注意人物のリストに載せられた」ことを確信した。女優として乗りに乗っていたのに、映画の仕事のオファーはほとんどなくなったのだ。