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異例の雑誌連載で教えていた「OBの活用」とは

 みずほ銀行の大阪・梅田支店長だった05~06年には、「銀行はこう使え!」なる記事を現役行員としては異例ながら雑誌「日経ベンチャー」に連載している。その記事で強調していたのが、「OBの活用」だった。

《“担当者OB”とも情報交換を続けるようにして下さい!》《支店長をどう使いこなすか》

 記事では自身の体験談も交えながら、銀行の利用方法を余すところなく明かしていた。

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©時事通信社

 肩書きも実績も十分となれば、貸金業の登録がなくとも融資の仲介依頼が引きも切らなかったのも無理はない。ただ、捜査関係者は、「実際には三浦の仲介がなくても融資は成立していたようだ」と明かす。別の捜査関係者が続ける。

「機構の役職員は福祉医療機構法により、『みなし公務員』と規定されていることから、捜査二課は手数料の一部が機構関係者にもわたった贈収賄事件への発展も視野に捜査した。しかし、そうした資金の流れや機構側の具体的な便宜の跡も確認できず、貸金業法での立件に切り替えたようだ」

 危うく機構の後輩にまで迷惑をかけるところだった三浦。法律の使い方には疎かったようだ。