日本経済の中心地、東京・丸の内から“マル秘”財界情報をくわしくお伝えする『文藝春秋』の名物コラム「丸の内コンフィデンシャル」。最新号から、ダイジェストで紹介します。

◆◆◆

“スキマバイトアプリ”タイミーの躓き

 東京証券取引所・グロース市場に、今年7月に上場したばかりのタイミー(小川嶺代表)が、早くも正念場を迎えている。

 同社が提供するのは、仕事探しからマッチングまでを、履歴書や面接なしで済ませることができる“スキマバイトアプリ”だ。1時間から利用可能で、働いた日にバイト代が支払われるというのがウリ。バイト先の事業者は報酬の3割をサービス利用料として、タイミーに支払う仕組みだ。

ADVERTISEMENT

 創業者の小川氏は1997年生まれで、立教大学経営学部出身。20歳のときにファッション業を起業したが失敗した。アルバイトに勤しむ中で事業を思いついたという。同社は2018年にサービスを開始、累計の登録者数は900万人を突破した。

東京証券取引所 ©momo.photo/イメージマート

 そして迎えた上場。初値は公開価格の1株あたり1450円を上回る1850円だった。「時価総額1000億円」と、メディアも持て囃した。だがご祝儀相場もそこそこに、その後の株価は冴えない。

 最大の原因は9月12日に発表した23年11月〜24年7月期の単独決算。営業利益は61%増の27億円だったが、税引き利益が前年同期比で16%減の15億円となった。市場の予想を下回る期待外れの業績に、翌13日の株価は終値で前日比346円安と、大きく下落した。(続きは「文藝春秋 電子版」に掲載されています

この記事の全文は、「文藝春秋」2024年11月号と「文藝春秋 電子版」に掲載されています(丸の内コンフィデンシャル「日産・内田社長の迷い、商工中金の退任観測の裏、ユニコーンの躓き、医療法人が上場?」)。