選挙情勢、選挙予想……いろんな形式で多くの情勢分析が盛んに行われている10月27日投開票の衆院選がいよいよ終盤戦を迎えている。今回の選挙戦は、昨年発覚した裏金問題以降、自民党が初めて国民の審判を受けることになる。
では、派閥からキックバックを受けたり、パーティ収入の一部を収支報告書に記載していなかった、“裏金議員”の当落はどうなるのか。「週刊文春」では、政治広報システム研究所代表の久保田正志氏とともに、緊急当落予測を行った。
裏金議員の半数以上が「劣勢」以下の評価
裏金議員のうち、小選挙区に出馬しているのは45名。今回の予測で当選が有力視される「優勢」の評価を受けたのは46.7%にあたる21名。裏を返せば、53.3%にあたる24名が「劣勢」以下の評価で、落選危機の状況に陥っている。石破新総裁が誕生した9月27日時点の予測では、34%にあたる16名が「劣勢」評価となっていたが、非公認の扱いを受けた影響もあり、劣勢の候補が増加した。
そのうちの1人が、不記載額が1860万円と大台を記録した、埼玉6区の中根一幸元外務副大臣(55)。今年4月には、半年間の党役職停止処分を受けた旧安倍派議員は、当選5回のうち、4度比例復活で当選するなど自民党の看板に救われ続けてきた。今回は非公認の扱いを受け、当初のC-(やや劣勢)評価から無印(苦戦)評価となるなど厳しい戦いを強いられている。非公認のため、比例復活も見込めず、背水の陣だ。