10月30日に突如、田北浩章社長の退任人事を発表した老舗経済系出版社の東洋経済新報社。この社長退任劇が、複数の役員らによるクーデターだったことが「週刊文春」の取材でわかった。
〈東洋経済新報社の取締役等選任について〉
こう題された10月30日付のプレスリリースに記されていたのは、12月23日に予定されている同社の株主総会で付議する事案。その内容は、現代表取締役社長の田北浩章氏が会長に就任し、現取締役執行役員ビジネスプロモーション局長の山田徹也氏が新社長に就任するというものだった。
この人事案をめぐり、同社が大混乱に陥っている。「複数の役員が“田北社長外し”を画策して起こしたクーデターだった」(東洋経済の現役社員)からだ。
「完全にハメられた形で田北さんは実権のない会長の座に追いやられることになりました。本人にとってはまさに寝耳に水だったと思われます」(同前)
『会社四季報』などの編集長を歴任した田北氏は、2022年12月に社長に就任。また、次期社長となる山田氏は、今年9月に取締役執行役員ビジネスプロモーション局長に就任したばかりである。
「皮肉なことに、次期社長となる山田氏もクーデターを画策した人物も田北さんが社長に就任する際に役員に引き上げた人たち。つまり、側近に裏切られたということになります」(別の現役社員)
東洋経済の広報室に、今回の田北社長退任の経緯と理由について尋ねたところ、次のように回答した。
「10月30日に開催した取締役会では、公表した内容のとおり株主総会に付議する取締役等選任議案を決定いたしました。それ以外のご説明は控えさせていただきます」
「トップの世代交代によりスピードを上げて経営課題へ取り組んで参ります」
日本を代表する経済系出版社で今、何が起きているのか。
「週刊文春電子版」では、東洋経済で起こった“社長外し”クーデターの内幕レポートを配信中だ。田北社長の人物像、クーデターが起きる背景、新社長となる山田氏の人物像、11月1日に同社で開かれた社員向け説明会の内容などを詳報している。
《議事録入手》東洋経済新報社“社長の電撃交代”で社内は大混乱「当社のガバナンスは崩壊の瀬戸際にある」「これはクーデターではないのか」取締役の回答は…
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