『新婚さんいらっしゃい!』(ABCテレビ・テレビ朝日系)を始め、数多くのバラエティ番組で活躍する、タレントの井上咲楽さん(24)。今年に入ってからは、NHKの大河ドラマ『光る君へ』への出演や、YouTubeチャンネルの開設、レシピ本『井上咲楽のおまもりごはん』(主婦の友社)の出版など、バラエティ以外での活動も注目されている。
ここでは、そんな井上さんが半生を赤裸々に綴ったエッセイ『じんせい手帖』(徳間書店)より一部を抜粋。子どもの頃から芸能人になりたいと思っていた井上さんの元に届いた一通の怪しいDMの内容は……。(全4回の1回目/続きを読む)
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テレビに出たい中学生に届いた怪しいDM
幼稚園の頃からずっと、「テレビに出たい」という想いがあった。
4歳、5歳、まだ山の家に引っ越す前、団地の部屋でNHKの『クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!』など、自分と同じ年くらいの子たちが画面に映るのをうらやましく観ていたのを覚えている。
中学生になってバレー部に入り、キャラ変をしたあたりでプロフィールに「芸能界に入りたいです」と書いてツイッター(現・X)にアカウントを作った。
すると、映画製作に関わっているという人からDMが届いた。
「よかったら、東京で話しませんか?」
今考えてみると十分に怪しい誘いだ。でも、中学生の私は「これはチャンスだ」と思った。
当時、芸能界への夢をお父さんは反対、お母さんは「あんたにできる仕事じゃないわよ」という消極的な反対。芸能事務所が行っている正規のオーディションを受けるには、保護者の同意書が必要だったので応募できずにいた。
だけど、ツイッターのDM経由なら話は別だ。
怖さよりも期待感でいっぱいで、私は「ちょっと出かけてくる」と家を出て、おじいちゃんに頼んで駅まで送ってもらい、こっそり東京に向かった。