虐待、DV、ネグレクト……家族の中で起こる問題は、外からは見えづらいからこそ深刻になりやすく、助けを求めることも難しい。「毒親」という言葉が注目されてからは、そんな実態に対する理解も進んだが、依然として問題は起こり続けている。
漫画家の菊池真理子さんも、問題を抱えた家庭で育った。アルコール依存症の父と宗教にハマった母のもとでの苦難の日々は『「神様」のいる家で育ちました』(文藝春秋)や『酔うと化け物になる父がつらい』(秋田書店)といった著作に描かれている。
過去に毒親から生き延びたかつての子どもたちを取材しコミック化した『毒親サバイバル』(KADOKAWA)の著作も持つ菊池さんの最新刊が、家族に問題を抱えた当事者10名に取材したノンフィクションコミック『うちは「問題」のある家族でした』(KADOKAWA)を11月に上梓した。ここでは同書より1話を抜粋して紹介する。(全2回の2回目/著者インタビューを読む)
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