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「なんでこの記事を野放しにしているの。今から大学に電話して、記事をすぐに削除してもらえ」
大学側を困惑させる女帝
意を汲んだ部下は神戸学院大学に連絡を入れたという。女帝の虎の尾を踏んだ鈴木准教授に聞くと、
「確かに大学には連絡があり、先方の社長と弁護士の方が直接大学にお見えになった。私は不在で大学の事務方が対応したのですが、記事を取り消せとおっしゃるようなこともなく、いったいなんのご用件でいらしたのか分からず困惑していました」
いなば食品に神戸学院大学へ接触した意図を問うと、「鈴木准教授様にご不快をおかけしたと判断いたしましたので、同学院様に訪問の上、謝罪を実施させていただきました」とやや支離滅裂な回答があった。一方、優子会長の解任騒動について聞くと、「役員会」で会長の解任が議論されたことはないとした上で、会長をこう称えた。
「ほとんどの一般社員は既に改革者としての会長の姿を強く認識しています。その先導者の解任など、会社としてありえません」
キャッという社員たちの声が聞こえてきそうだ。