ファッションでも心掛けたい、
ワーク・ライフ・バランスの見直し
2月20日発売の週刊文春the Styleでは、「スマート」と「アクティブ」という2つのシーンを想定したメンズビジネススタイルを紹介したが、ここでは女性のビジネスパーソンに向けた、スマートかつアクティブな最新のウィメンズビジネスアイテムを紹介する。
Photographs: Kazuya Aoki
Styling: Novtaka Kobayashi
Composition & Text: Shingo Sano
オンとオフの区別が難しいウィメンズのビジネススタイルでは、あえてビジネスシーンに特化したプラクティカルなもの選びがポイント。ワーク・ライフ・バランスを見直すのと同じように、仕事モードの装いと、休日モードの装いを分けて考えることで、どちらのスタイルにも奥行きとリアリティが生まれてくるはずだ。ビジネスアイテムで重要視すべきは、どんな場面でもスマートに身をこなすためのルックス、パフォーマンスをサポートする機能性、そして幅広いシチュエーションに対応できる汎用性。この3つを意識しながら、自分だけのビジネススタイル探しを楽しんでほしい。
イメージするのは、無地のニットの下にブラウスかカットソーを合わせ、シルエットが綺麗なパンツで仕上げたミニマルなコーディネイト。そのスタイルをベースに、シチュエーションに合わせてバッグや靴やストールなどのアクセサリーでアレンジすれば、毎日のスタイリング選びにも迷いはなくなるだろう。
アクセントに取り入れる、
ミントグリーンの爽やかさ

ビジネス用のバッグ選びは難しい。真面目すぎて個性のないバッグを持ってもビジネスに気分が乗らないし、かといって個性が際立つハンドバッグでは真面目さが伝わらない。やはり目指すべきは、究極のミニマルだ。シンプルで作りのいいコンパクトなレザーのブリーフケースに少しだけ華のある色を選べば、スマートかつスタイリッシュに装える。¥45,650/ポール・スチュアート(スタイル株式会社 カスタマーサービス室➿0120-311-296)
ビジネス靴の絶対条件は、
高い機能性と快適さ

近年ではビジネスシーンでもレザーのスニーカーを履くことが増えてきたが、大事な場面でスマートに装いたい時には、少しだけヒールのあるパンプスを履いて、スッと背筋を伸ばす感覚を意識したい。コール ハーンの「ヴァンダム パンプ」は、新技術の3D Lux Comfortシステムが固さの異なる3層構造で衝撃を吸収。アッパーはレザーながら防水加工が施されており、急な天候の変化でも安心。¥39,300/コール ハーン(コール ハーン ジャパン➿0120-56-0979)
シーンに合わせて変幻自在な、
マルチパーパスバッグ

あらゆる業務がデジタルデバイスやPCで完結できる現代においては、突き詰めればビジネスバッグもここまでミニマルにできる。トゥミの「ベニン」ラップトップ・キャリアは、ボディトップのスリット部分にハンドルが収納できるようにデザインされており、ワンアクションでラップトップケースに形を変えるほか、ショルダーストラップも付属。背面にはトローリーケースのハンドルにセットアップ可能なスリーブも備える。¥49,500/トゥミ(トゥミ・カスタマーセンター➿0120-006-267)
上品にブラッシュアップされた、
機能性バックパック

機動力と瞬発力を求めるビジネスパーソンの間では、ビジネスシーンにもバックパックを使うという選択肢はすでにスタンダード。必要な荷物が少なくなった近年は、1泊2日の国内出張もバックパック一つで対応可能。背面にPCポケットを搭載したハートマンの「アルヴァーノ」は、光沢のあるナイロン素材がバックパックを上品な印象にブラッシュアップ。トローリーケースのハンドルにセットアップ可能なスリーブや、ペットボトルを収納可能なサイドポケットも付いて、機能面も充実。¥59,400/ハートマン(サムソナイト・ジャパン☎︎0800-12-36910)
洗練された印象を与える、
プラクティカルなデザイン

気分にも顔の印象にも大きく影響を与える眼鏡こそ、異なるタイプのデザインを使い分けるだけで、仕事モードの自分と休日モードの自分を明確に差別化できて、スタイルにもモチベーションにもメリハリが生まれる。いま手に入れるべきは、日々仕事で最高のパフォーマンスを見せ続ける自分のための一本。過剰な飾り気は一切排除した、どこまでもプラクティカルなデザインにこそセンスが光る。¥50,380(上)、¥58,410(下)/ともにオリバーピープルズ(ルックスオティカジャパン カスタマーサービス➿0120-990-307)
仕事以外のアレやコレに気を取られているようでは、現場でのパフォーマンスは上がらない。ビジネスシーンで使うアイテムを、「ワーク・ライフ・バランスの見直し」というテーマで選んでみると、余計な装飾や機能は自然と削ぎ落とされ、ミニマルでプラクティカルなデザインが浮かび上がってくる。ただ、実用性や効率ばかりを追い求めても、人間としての魅力や面白さは伝わらない。やはり時代を引っ張っていく現代のビジネスパーソンには、スマートでアクティブなスタイルも必要不可欠。春に心機一転、まずはワードローブからアップデートをして、仕事のモチベーションを底上げしてみてはいかがだろうか。
