「街灯に照らされたそいつが立っていて…」
同じマンションの住民同士、偶然会っただけだったのではないか、と記者が問うと強く否定した。
「偶然なんてあり得ないんですよ。って言うのも、11月末くらいに、こいつが僕の職場の前に立ってたんです。職場はマンションから2kmくらい離れている場所で、歩いたら15分以上かかる。僕は夕方からその職場で仕事を始めていて、夜9時頃に、ふと職場の外を見たら、街灯に照らされたそいつが立っていた。手ぶらで、何もせずにただ突っ立って、こちらの方をじっと見ているだけ。正直、気味悪いなと思いましたよ」
この住民によると大木の身長は170cmから175cm、細身の体格で、いつも眼鏡をかけていたという。
「グレーのスウェットパンツに青色の長袖トレーナーで、首からオレンジっぽいタートルネックが見えているような服装だったのが印象的で、よく覚えている。
見かけるたびに、陰湿な感じを受けたというか。何考えてんやろってタイプ。目線とかもずっとキョロキョロしていて、言うたら万引きする前の人みたいな挙動の不審さがありました」(同前)
この住民は、12月に入ってからも変わらず大木の姿を何度も見かけたという。
「12月のある日、マンション内で不可解な行動を取っていたんです。深夜3時頃、容疑者が自分の郵便ポストの前で、iPadのようなタブレットとスマホを順々に操作していた。一方を使ったらポストに入れて、ポストの中に入っていたもう一方を取り出して、何か操作する。それが終わるとまたポストに入れて、もう一方をまた取り出して何か操作するということを繰り返していた。
自分は近くのコンビニに行くためにマンションを出たのですが、コンビニから帰ってきてもまだ同じことをやっていたので、5分以上は同じことをしていたと思います。最初、闇バイトでもやってるのかなと思ったんです。スマホとタブレットを使って何かしら指示を受けてるのかな、とか」