NHKなどの番組で、投資コンサルタントとしてインタビューに応じている齋藤ジン氏。一体、何者なのでしょうか?
齋藤ジン氏は現在、ワシントンの投資コンサルティング会社の経営共同者となっています。最初の就職先は大手都市銀行。バブル期に入行し、日本の銀行のビジネスモデルに疑問を感じ、1993年に単身で渡米。投資関連コンサルティング業務を営むアメリカのG7グループを経て、2007年オブザーバトリー・グループをアメリカで共同設立。ヘッジファンドを含むグローバルな機関投資家に対し、各国政府の経済政策分析に関するコンサルティングを提供しています。2012年秋、世界三大投資家のジョージ・ソロスは齋藤さんの助言に従い、10億ドルも大儲けさせたという逸話を持つ“伝説のコンサルタント”です。また、ソロスの右腕だったスコット・ベッセント(現在のアメリカ財務長官)とも交流があるなど米国内にも多くのチャネルを持つ人物です。
そんな斎藤氏が「週刊文春」のインタビューに答えた「トランプ攻略法」「日本経済の見通し」、そして日本初となる著書を紹介します。

《独占インタビュー》米財務長官の盟友・齋藤ジン「トランプ不況は今が最悪期だ」
アメリカは「ドラえもん」のジャイアンと同じです。ただし、これまでは優しいジャイアンでした。トランプのアメリカはジャイアンがジャイアンとして暴れだしたのと同じです。日本が考えるべきは、怒れるジャイアンを軟着陸させる道筋です。

ソロスに助言した“伝説のコンサル”が予見する「トヨタ」「伊藤忠」「大手ゼネコン」は第2次トランプ政権でこうなる!《2025年大予測》
齋藤氏はバブル期に都銀に入行した後、退職して渡米。アメリカの金融コンサルティング企業での勤務を経て、新会社を立ち上げた。今では、日米の市場関係者や大手企業がこぞって高値でレポートを買い求める存在だ。そんな齋藤氏は、3年ほど前から名だたるヘッジファンドに対し、こんな説明を繰り返してきた。
「新自由主義的な世界観が終焉し、勝者と敗者が劇的に入れ替わる。日本は勝ち組に入るのです」

齋藤氏が日本で初めて著書としてその考えを記したのが、本書です。齋藤氏は新自由主義の次の未来を予見した本書において、自身のジェンダーや性自認についても明かしています。また日本の銀行での勤務経験と、「これはまずい」と感じ、渡米しアメリカで働くまでのキャリアについても触れています。