まぶしい……真夏の日差しよりもまぶしい……。
少し薄暗い甲子園球場の通路でも光り輝いている……。
屋内でもサングラスがほしいと思うほど、まぶしいのです。

 私たちを照らしているのは、ルーキー熊谷敬宥選手の“笑顔”です。球団スタッフも「おじさんにもいつも笑顔で、しかも必ず自分から挨拶してくれるんですよ。イケメンだけどすかしていないんですよね」。熊谷スマイルは女性だけでなく、男性の心をも鷲掴みにしています。

 仙台育英高校から立教大学へ進学しドラフト3位で入団してきた熊谷選手。ここまで1軍試合出場は15試合。3盗塁を決め、プロ初打点をあげるなどルーキーとしては存在感を示し始めていますが、まだまだブレイクとまではいきません。それでも、鳴尾浜でも甲子園でも熊谷選手を追いかける女性ファンは圧倒的に多いのです。

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笑顔で多くのファンを魅了するドラ3ルーキーの熊谷敬宥 ©時事通信社

多くの女性を虜にする“熊谷スマイル”

 TORACOの後輩(19歳・大学生)は熊谷選手が仙台育英時代にすでに“熊谷スマイル”に悩殺されていたそうです。

「高校の時にね、浦和学院と当たったんですけど! あっ3年の夏です! 甲子園です! その時に熊谷君が逆転タイムリー打ったんですよ! その時の笑顔がほんまに素敵で!」

 熊谷選手のファンになったきっかけを聞くと、興奮しながら前のめりで話し続けます。もちろん目はハート(笑)。「あとね! プロに入ってからだと最後までベンチに残って片付けしていたり、雨の日はタオルでベンチを拭いていたり。1年目の選手だと当たり前かもしれないですけど、そういうことがちゃんとできるのも魅力だと思います!!」

 完全に熊谷マジックにかかっています(笑)。ただ、彼女が言うように、いつもベンチの最前列で大きな声を出し、失策した後でも大きな声を出す。その姿はがむしゃらさも感じ、思わず「熊谷選手、頑張れ!」と言いたくなります。

熊谷選手のモテエピソード

 さぞかし学生時代はモテたのだろう……。三十路の(熊谷選手からすればおばさんであろう)私が思いつくモテエピソードを聞いてみました。

市:バレンタインは最高何個もらったことがありますか?
熊:2個です。

 …………。

 その場にいた全員が

「絶対嘘やん!!!」

 思わず声を揃えました。

「ほんとですよ!」

 そう答える顔はニヤニヤ……怪しい。

市:制服の第二ボタンは?
熊:中学の時は学ランだったんですけど、第二ボタンはなかったです。

 学ランとは縁がなかった私ですが、おそらく第二ボタンだけでなくすべてのボタンがなくなっていたと勝手に想像します。

 もっと聞きたいことはたくさんありましたが、なんでも熊谷選手本人がなんども「本当にモテないです」と繰り返すものでそれ以上モテエピソードを引き出すことはできませんでした……。

 ただ、神宮球場で行われた立教大学野球部と応援団の卒部式のときには「一緒に写真を撮ってくださいって女の子がすごかった」そうです。顔が筋肉痛になるほどではなかったそうですが今までにないくらい写真を撮ったとのこと。この時も多くの女性が熊谷スマイルにやられたことでしょう。