6月末、自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長ら超党派の衆院議員が、国会改革を議論する勉強会「『平成のうちに』衆議院改革実現会議」(会長・自民党の浜田靖一衆院議員)の設立総会を開催し、河野太郎外相や国民民主党の玉木雄一郎共同代表を始め、与野党合わせ、100人以上の議員が参加した。野党の中堅・若手議員も参加していることから、「将来の政界再編をにらんだ布石ではないか」とも言われている。
他方、立憲民主党の枝野幸男代表は、「全く意味のないパフォーマンスにすぎない」と小泉氏らの動きを強く批判。公明党の井上義久幹事長も、「しかるべき機関で議論を積み重ねていくのが本筋ではないか」と苦言を呈した。
果たして小泉氏らの真意はどこにあるのか。
そもそも、今回の超党派勉強会の設立は、小泉氏ら自民党若手議員の有志からなる「2020年以降の経済社会構想会議」が「よりオープンに、より政策本位で――政治不信を乗り越えるための国会改革」と題した国会改革案を6月27日に自民党執行部に提出したことに端を発している。これは、国会が1年以上にわたり、森友・加計問題に振り回されている現状に「政権のあり方だけでなく、国会のあり方が国民の政治不信を招いている」と危機感を募らせた若手有志が、数カ月間の白熱した議論を経て練り上げた提言だという。
小泉氏はその真意についてこう述べる。
「『国会改革』は、いわば『平成の残された改革』です。官邸主導が確立した時代だからこそ、国会は、行政を厳しく監視することで内閣に説明責任を果たさせるとともに、生産性を高めて限られた時間内でしっかり結論を出す場となる必要があります。国会の行政監視機能を強化すると同時に政策本位の審議が行なわれる環境を整備するわけです」
「文藝春秋」8月号では、「構想会議」会長の橘慶一郎衆院議員、会長代行の小泉進次郎氏、主要メンバーである鈴木憲和衆院議員が国会改革を提言するに至った経緯と提言の詳細について語り合った座談会を10ページにわたって掲載している。