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モノレールか京急か 羽田空港への仁義なき争い

 羽田空港へのアクセスとなれば、バスを利用してしまう人も多いかもしれない。が、それはここでは置いておいて鉄道利用、すなわち浜松町からの東京モノレールと品川からの京急線の対決である。

・所要時間
東京モノレール 浜松町~羽田空港第2 18分(空港快速)
京急 品川~羽田空港国内線 約14分(エアポート快特)

 もともと都心に近い羽田空港だけあって、その戦いはかなりの接戦。わずか4分だけ京急が早いが、品川駅と浜松町駅の差を考慮すればほぼ五分の戦いと言っていいいだろう。

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京急

・運賃(ICカード利用)
東京モノレール 浜松町~羽田空港第2 483円
京急 品川~羽田空港国内線 407円

 こちらは約80円の差で京急に軍配。例えば東京駅から羽田に向かうなら、東京~浜松町・品川間での料金差は11円だから、京急経由が優位ということになりそうだ。とはいえ、その差はごくわずか。

最速達列車の本数でいうとモノレールがわずかにリード

・利便性
東京モノレール 他路線への直通はもちろんなく、日中に空港快速が1時間に5本、他区間快速も毎時5本
京急 地下鉄浅草線・京成線に直通。品川~空港間ノンストップのエアポート快特が40分間隔で、途中京急蒲田駅のみ停車の快特が毎時5本。

  こちらも甲乙つけがたいところだが、最も速く目的地までをむすぶ最速達列車の本数という点で見ればモノレールのほうがわずかにリードといったところか。ただ、区間快速や快特といった最速達列車には及ばない準速達列車の所要時間もさほど変わらず、“待たずに乗れる”という点ではあまり違いがない。

東京モノレール ©iStock.com

 ただ、気をつけたいのが朝夕のラッシュ時間帯。モノレールでは朝ラッシュ時には空港快速・区間快速とも運転されず、夕ラッシュでは17~18時台には普通と空港快速のみ、19時以降は終電まで普通と区間快速の二本立てとなる。所要時間は普通で25分、区間快速で22分だ。対して京急は朝夕ともにエアポート急行のみ。エアポート急行での所要時間は23分……と、やはりどちらも大きな差がない結果となった。

©iStock.com

 というわけで、両者ほとんど差のない羽田空港を巡る争い。ただ、筆者としては京急に軍配を上げさせていただきたい。そのポイントは直通運転の有無と空港から乗るときに第1ターミナル利用の場合でも座ることができるから。モノレールならどうしたって浜松町駅での乗り換えが必要になるが、京急なら浅草線直通で利用の幅は広い。さらに、モノレールは第1・第2で駅がわかれるために第1ターミナルからだと座れないケースも少なくない。その点、京急ならば国内線ターミナルはまとめてひとつの始発駅なので確実に座ることができる。その利点をもって、僅差で京急に分ありと思うのだが、いかがだろうか。